月ツキを活かす兵法
楠木正成と言えば、日本史上に残る知将。吉田松陰や西郷隆盛などが尊敬した人物です。
正成公を師と仰ぐ偉人達はどこに魅力を感じたのでしょうか。人に興味を持つことから、自分の思考が深まり広がっていくのが楽しいです。
後醍醐天皇が夢のお告げで家臣とした楠木正成。
鎌倉幕府軍による二度の大きな戦いが、赤坂城の戦いと千早城の戦い。
20万~100万の幕府軍を、1,000の楠木軍が何故勝てたかというと、平地ではなく険しい山間の戦いに強い「兵法」にあると言われていますが、その強みは、ネットワークです。
正成公は、ただ戦さに強いだけでなく、普段から近隣の領民、寺社や地侍から、「あの人はいい人だ」と言われるおこないをし、人望や人徳を磨いていたことで沢山の協力者がいたのです。
正成公の名言、「足る事を知って及ばぬ事を思うな」は、足りない部分よりも足りている部分に目を向けろ、どうにもならないことで悩んでも解決はしない。そして、「他人にあって自分に足りないということは、別に他人に及ばないことにはならない。」という意味です。
窮地を様々な方法で打開した知将ならではの物事への考え方が伝わってきます。
これは、今の世も日本が世界で勝つ「兵法」ではないかと思う。
楠木正成の名言「非は理に勝たず、理は法に勝たず、法は権に勝たず、権は天に勝たず」
いかなるものも、天には逆らえない。「天道に従って行動すべきである」という正成公の道は、湊川の戦いで、後醍醐天皇の度重なる判断ミスにもかかわらず、最期まで主君を裏切らなかった正成公の生き方があらわれています。
月を見ながら大楠公の思いに馳せる。時代の駆け抜けた偉人は、常に、宇宙を見上げて、自分の道を決断してきたと思います。
私には意志と責任を貫く生き方が輝いてみえる。