世迷いごと。

今年二十歳を迎えた。特になにが変わるということもなく、、酒の付き合いが増えた。
お酒は美味しい。酒の飲み場の雰囲気も好きだ。気の知れた友人たちと中身のない話を交わす。笑顔が絶えない。幸せを感じる。本当に幸せ。

ところで僕の人生を導いてくれているのはプラトンのイデア論とカントの純粋理性批判である。
インテリぶってみた。
実際は本当に噛み砕いて噛み砕いて必要な部分しか参考にはしていない。

１つ。善を求めること。
２つ。道徳心を忘れないこと。
３つ。自分に嘘をつかないこと。

ただ、１つ目がなかなか難しい。世の中煩雑しすぎてなにが善なのか時折見失ってしまう。
そこで僕は自分の中に善を持つことにした。
世界の中の共通善というのは巨大すぎて実態を掴むには世の中は様々な悪巧みで歪曲されている。ただし僕の中の善というのは世界から独立しているので影響を受けない。僕が僕を曲げない限り。
独善的であるかも知れない。個人的には社会の要求に対して形を変えて対応してきたつもりである。善行を積むというほど仰々しいことは一切していない。
迷いの生まれる瞬間に決断する理由を善に置くのだ。
見返りを求めるということはカント曰く道徳的に正しくないという。そう、見返りはいらない。
というても人間である。まだまだ未熟な人間である。
見返りは求めない。ただ、正しい行いをしたという満足感は我がものとさせてくれ。イマヌエルカントよ。
そこばかりは譲れない。どうしても自分たるものを追求していく上で必要な感覚である。
将来はどうかアメニモ負ケズ、風ニモ負ケズ。そういう風に私はなりたい。