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【練塾ダイジェスト】『傷寒雑病論類編』序論第一
われわれが読んでいる『傷寒論』は、張仲景が書いたといわれる原著ではなく、散逸したものを、晋の時代に王叔和が編纂したものです。
この王叔和版『傷寒雑病論』は、張仲景の真意を理解していないと、批判している人が多いです。
江戸元禄期の医師、内藤希哲もその一人で、張仲景の真意を再現する形で
再編解説した書物が『傷寒雑病論類編』です。
その「序論第一」から見ていきましょう。
王叔和の『傷寒雑病論』では、『金匱要略』臓腑経絡先後病編にある条文がトップに来ています。それだけ人の身体をみていく上で、大切な条文です。
人は五行の気を持って生まれ、天の六気である「風寒暑濕燥火」を受けて成長します。
天の六気は人が成長するために必要なものですが、ときに人の身体を害することもあります。「川の流れは、舟を運ぶが、ときに転覆させる」ということです。
五臓の精気が充実して全身に行きわたっていれば、病気になることはありません。
人の病気というのは、結局のところ三つに集約されます。
一つ目は、臓腑の精気が虚していて、邪に臓腑まで入られるもの。
二つ目は、臓腑までは入られないものの、経絡や手足、目、耳、鼻、口、穀道に邪が侵入したもの。
三つ目は、房事や飲食の不摂生によるものや、刀や虫や獣による切り傷や打撲を含んだ外傷による。
話者:大上勝行
編集:大上真悟
*「京都大学貴重資料デジタルアーカイブ」
『傷寒雑病論類編 13巻』(京都大学附属図書館所蔵)
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