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【練塾ダイジェスト】漢方薬の相談

Q.

他の漢方薬局で処方されている漢方について相談を受けました。
四種類の漢方エキスを調合して処方されているようでした。
患者さんは、効いているかどうか分からないとおっしゃっています。


A.

漢方薬は、生薬の数が減るほど、それぞれの生薬の自己主張が強くなって効き目がシャープになります。

たとえば、「芍薬甘草湯」。
この薬は名前の通り「芍薬」と「甘草」の二味だけのお薬です。
こむら返りなどの筋の引きつりによく効くことで有名で、病院でもよく処方されているお薬です。
「芍薬」と「甘草」なら、「加味逍遙散」の中にも、「桂枝湯」の中にも入っています。
しかし、「芍薬甘草湯」ほど筋の引きつりには効きません。
「芍薬」と「甘草」から出る成分が筋の引きつりに効くというよりも、この二味のみの組み合わせが、シャープな効き目を生み出すことが分かります。

この患者さんの処方は、症状にだけ合わせて出しているうちに、増えたのかもしれません。それだと証にあっているかどうかは怪しいものです。

しかし、漢方にもいろんな流派があって、いろんな考え方もあります。
その流派の考え方に則って処方しているのかもしれません。

そうなると、”患者さんに合ってる薬ではない”とはなかなか説明しにくいものです。

だから、「あまり生薬数が増えると効き目が薄くなるから、漢方の数が多いのはどうかと思う。」というような説明をしてあげるといいと思います。


話者:大上勝行
編集:大上真悟

(2023/09/07 zoomより)


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