【練塾ダイジェスト】気味の組み合わせ
「気味」とは、生薬の薬理をあらわす言葉です。
ここでの「気」は、”温・微温・平・微寒・寒”の五種類があります。
「温」や「寒」という言葉は、生薬が温める作用か冷やす作用かを表しています。
そして、サブの意味として、身体のどこに効くかを表すことがあります。つまり「温」は陽ですから表に、「寒」は陰ですから裏に効くという風に考えます。
「味」には、”酸・苦・甘・辛・鹹”の五種類があります。
それぞれ、”収斂・冷やす・緩める・発散・潤しやわらげる”作用をもちます。
五行穴の使い分けと同じように考えると分かりやすいです。
これらをもとに、「気味」の組み合わせを参考に生薬の働きを分類します。
例えば、
「桂枝」の気味は「辛温」です。
発散循環させる作用の「辛味」が、表や太陽経・陽明経からの陽気の発散を盛んにします。
「牡丹皮」の気味は「辛寒」です。
発散循環させる作用の「辛味」が、身体の深い部分に行き、肝血の発生を盛んにします。そして、身体の奥の血の巡りをよくして瘀血を除きます。
このように、「気味」の組み合わせから生薬の作用とその作用する部位を考える癖をつけましょう。
そうすれば、たとえ名前を知らない漢方薬でも処方内容から、どのような病理状態の病を狙った漢方なのか分かるようになります。
練塾 -ren_jyuku-
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