いつも近くに親がいないと不安。毎日通うなんて到底無理だと思っていた。でも……#1
今回は、小中学校のほとんどを不登校として過ごした篠原さんのインタビュー記事を掲載いたします。
不登校のきっかけから、フリースクール、高校で克服し、今に至るまでのお話を伺うなかで、立ち直るきっかけや心持ちなどをお伺いしました。
不登校のきっかけ
※イ=インタビュアー
イ:篠原さんが不登校になった最初のきっかけは何だったんでしょうか?
篠原さん:本格的に不登校になったのは、小学校3年生の頃だと思います。幼い頃から集団生活が苦手で、親から離れて行動することにいつも不安を感じていました。
イ:ということは、不登校になった理由は、親から離れることへの不安でしょうか?
篠原さん:そうですね。幼稚園のお泊まり会も行けないぐらい、親に頼らないと何もできないような子どもだったように思います。
篠原さん:あとは対人恐怖というか、冗談だとわかっていても人からからかわれたりすると、すぐ泣いてしまいました。今思うと、「親から離れることへの不安」も含め、私の特性というか気質が影響していると思います。
イ:不登校になってから、小学校は一度も行けなかったんですか?
篠原さん:校長室とか、相談室に登校して、宿題だけやったことはあります。でも、この時も親に同伴してもらっていたので、一人では行ってないです。放課後などの、他の生徒には会わない時間に通っていました。
イ:では、中学校はどうでしたか?
篠原さん:結局、中学校を卒業するまで行けませんでした。
イ:フリースクールには通っていましたか?
篠原さん:小学校低学年の頃から親と一緒にフリースクールに通ってました。週2回くらいかな。小学校高学年くらいからは1人で通えるようになりました。
不登校中の生活
イ:フリースクールの方が通いやすかったんですね。
篠原さん:通いやすかったですね。ただ、未だに私は何をするにも親の助けがないと不安でした。学校では先生に叱られたり、クラスメートにからかわれたりするかもしれないという不安が強くて。
篠原さん:だから、学校のような「親がいない集団」では過ごしたくない気持ちが強くて。その点、フリースクールには角が立つような強い言い回しをする人がいなくて、通いやすかったです。それに、最初の頃は親にも同伴してもらっていました。
イ:不登校の間はどんな気持ちでしたか?
篠原さん:学校に行きたいと思う気持ちはあるんですけど、それ以上に学校生活が苦痛で行きたくなかったです。両親には申し訳ない気持ちでいっぱいでした。でも、どうしようもなかったです。
イ:クラスには助けてくれる人とか、声をかけてくれる人はいましたか?
篠原さん:助けてくれる人かはわからないですけど、声をかけてくれる人はいました。でも、その時だけです。
不登校になると、そもそもどうやって仲良くなれば良いかわからないし、向こうも声かけ以上は踏み込んではこないし。
イ:結局、中学校には一度も登校しなかったのですか?
篠原さん:実は、中学校では環境が変わるかなと思って、初日の入学式とホームルームを過ごしてみました。頑張ってみたんですけど、翌日からはやっぱり行けなかったです。結局、中学校とも疎遠でした。当然、クラスメイトとも関わりがありませんでした。
篠原さん:ただ、この頃はフリースクールなどの慣れた場所であれば、だいぶストレスなく通えるようになっていました。
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第二回はフリースクールで過ごした日々や、不登校から脱したきっかけについて掲載します。
※本シリーズの第2回は、不登校サイト「ストップオーバー」のこちらに掲載しております。よろしければこちらもよろしくお願いします。
今回もお読みいただきありがとうございました。
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