挨拶の「ひと言、ひと声」とココロ
ひと言・ひと声は、「人声・人言」
お正月や年末年始は
何かと挨拶をする機会が多いです。
その時の挨拶をより効果的にしましょう。
挨拶【変え文字】
挨拶時の心掛けとポイント
挨拶は「人の声」だと言う自覚、
そしてその原義は、相手を認める
=認知の第一歩として一人の人間、
社会人として、親としても当たり前
に弁えておくべき大切ことです。
【挨拶の原義と意義】
1. 原義は、
[押す、押し返す、迫る、開く、
知る(察知する)]の意がある
2. 新しい人間関係の原点
3. 人としての礼節として
4. 社会人の義務として
5. 感謝の心を現すため
6. 人間関係を円滑にするため
7. 自己表現の方法の一つとして
8. 思いやる心を現すため
9. 尊敬の意を表すため
10. 余計や気遣いをさせないため
11. 謙虚な心を示すため
12. 心の窓を開けるため
【挨拶は人の声】
『人間』には、体温があり、
心には温もりがあります。
その『人』の心の温もりは、
言葉や態度で表し伝えられます。
『人』の文字は、
言うまでもなく支え、
支えられていることを表しています。
また、
言葉の文字は「心」と口」
と様々な「言の葉」の「葉」で
組立てられています。
と言うことは、言葉には
話す人の「心」(言霊)が存る
ことを表しているのです。
人と人との結び付き、
繋がりは自らの心を言葉に換え、
夫々の個性のある声で表現し、
其の場、其の時に合わせた態度や仕草
で会話する相手に伝えることがStartです。
同時に、
心掛けなければならないことは、
相手を思い遣る心で自らの感情
をコントロールし、T.P.Oを弁え、
言葉に合った表情、口調(声の表情)
と仕草で伝えることが肝要です。
その中でも口調と言われる、
声の表情は特に意識しなければなりません。
挨拶言葉、お迎え言葉、感謝の言葉
と言われる言葉を使う際の滑舌、
声の強弱、イントネーション、
スピード、語間を意識しない言葉は、
唯の声(音)になってしまいます。
また、
対面の場合は顔や声の表情で、
電話では声の表情の良し悪しで、
相手は話すあなたに抱く感情や
捉え方、即ち印象は変化します。
先ず、相手に合わせて応対します。
そしてそれは相手にダイレクトに
伝わり、信頼、信用、誠実さの
有無と言ったことも表現します。
心の伝達の出来る人は、
相手の言葉使いに気遣いを感じると、
些細なことでも敏感に受け止め
謙譲語で
「恐れ入ります」
「有難う御座います」などと、
その人の心を言葉で表し伝えます。
対面や電話での会話に於いて
言語力、伝達力、察知力、
感受性や対人能力の高い人は、
「こんな些細なことも、
キチンと判ってしてくれる人だ」
と感心させられます。
逆に低い人は
「こんな場面でも、
何も言葉で伝えて来ないのか」
と失望され呆れられてしまいます。
最近はスーパーでも、
仕事を終え来店されたお客様に
笑顔とアイコンタクトを心掛け
「お疲れ様でした。」
「お気をつけてお帰り下さい。」
の挨拶言葉や、
「恐れ入ります。」
「失礼します。」
「お持ちします。」
と言った今迄耳にしなかった
おもてなしの言葉(会話)が聞かれたり、
時によっては優しい笑顔での
黙礼などかあったりして、
「また此処で買い物しよう」
と思う気持ちにさせてくれます。
一方飲食業、販売業や医療の現場で
慣れ親しんでいる言葉に、
「ありがとう御座います(ました)」
医療施設などでは、
「お大事に」
の言葉があります。
この二つの言葉は、
あまりにもみんなが馴染んでいる
簡単な言葉なので意外と疎かにされ、
言葉の語彙などを意識せずに、
無意識に口調を意識せず何気なく
使いがちな挨拶の言葉です。
ところが、
この二つの言葉は、夫々に重く、
大切な意味(心)があるのです。
「ありがとうございます」
の言葉は「有難うと御座います」
の二つの語句で組立てられています。
「ありがとう」は、
即ち伝える相手に対する、感謝、
嬉しさ、有難さ(=有り得がたい)
の発する人の心の表現であり、
「御座います」は、
相手に対して敬意を示す尊敬語です。
「お大事に」は、
病んでいる患者さんへの慈しむ心、
思いやりの心である気遣いと心配り
を伝えるために用いられる言葉です。
接客や接遇サービス業の場で
おもてなしをする側も『人』であり、
当然それを受ける相手も『人』です。
感謝を表し伝える
「ありがとう御座います(ました)」
の言葉、患者さんへの思い遣りの
言葉は、『人』の温もりと心の
感じられるひとの言葉とひとの声と
意識し、触合う人々に伝えましょう。
先ず、
「ありがとう御座います」
と
「お大事に」の二つの言葉を
『人の心』の声としてではなく、
マニュアルに書いてあるから、
言わなければいけないから、
言いなさいと指示されているから、
などの理由で無表情な口調で
一つの声として発声し、触合う
『人』に伝えていませんか❓
ひと言は『人の言葉』であり、
ひと声は『人の声』であって、
一声(=一つの音)ではありません。
生き物の声は、
人間以外の生物でも発することが出来ます。
その生物には心がありませんが、
『人』には夫々の心があります。
よって、一声では、『人』の心を
表し伝えることは出来ません。
この「ひと言」「ひと声」の重さ、
大切さを常に自覚すると共に、
「人言」「人声」のそれぞれは、
【人言力】と【人現力】を表現し、
伝達するために使うものであると
強く認識することをお勧めします。
皆さんは、
この「人言」と「人声」を意識して、
日々触合う『人』に会話していますか?
先ず、今の自らの声の表情(=口調)
を改めて振返り、見直してみましょう。