心の基礎体力テキスト№4.
心の基礎体力の創造
日本国内では少子高齢化社会に入り、
個人生活を主に捉えた核化社会化現象が
目立つようになると共に、個の時代・社会
と言われている現在の状態です。
一方我が国では、日本国債の格付け
ランクが下がり数年後には国の借金が
国民預貯金を上回る不安も生じています。
また、世界中から、
「ジャパンシンドローム」と言われ、
2050年には日本の労働人口が
現在の半分になってしまうことに関し、
日本が国家戦略としてどの様な対策や施作を
するのかを全世界が注目し見守っています。
二十世紀後半から社会全体が豊かになり、
様々な情報が満ち溢れている現在の日本です。
余りの情報の多さに、様々な情報に振り回されて
自らの意思決定が中々出来なかったり、
迷ってしまったりしている若者が増え、
一方では自らの心のホジションや社会で
果たすべき役割が解らないなどと言った
原因による引きこもりの人口が
70万人以上むも出ているそうです。
日本人は古くから人の目人種
と言われていますが、外見や人の目を
気にすることは現在でも変わせず
逆に強くのではないでしょうか。
その一例として、
マナーは人の持つ思い遣りの形を
表し、示し、伝えるためのもの、
故にマニュアル化するには適しませんが、
私の「接客マナーはー心の礎」の検索語に、
【マナーのマニュアル】と言う語が
多く見られるように成りました。
「人形作って魂入れず」の如く、
形や所作はルール化出来ますが、
心の無い形は生かされません。
※人と触合いのある業態では、
マニュアルでなく所作ルールと
目的別のガイドブックをお勧めします。
一方
「・・・になります」、
「・・・のほうは」、
「・・・でよろしかったでしょうか?」
などと言った誤った言葉使いが多用され、
正しい日本語が使えないにも係らず、
社会人として外国語が必要だから
身に付けなければならないから
と日本語以外の外語力を習得することに
力を注いでいてそれを使う人の原点
である「心創り」の意識を忘れがちに
されているのでないかと感じられます。
先程の例ではありませんが、
日本語であれ外国語であれ、
それを話すのは「人」であることを意識し、
認識すべきではないかと考えます。
このようなことから現在の社会を
振返ってみると、社会人候補生である
人々に対する「心と意識」の育成が
まだまだ足りないように感じてなりません。
一方、現在人と接する仕事をする社会人
にも、心のある挨拶行為が出来ない、
自らの意識伝達や意思決定が出来ない、
言葉がはっきりと話せない、
などと言った人達を多々見受けます。
このようなことを鑑み、
どうしたらこれからの日本を担う
人づくりが出来るかを考えてみます。
近年、ホスピタリティ精神の意識の
広まりや海外からの訪問者に対する
日本独自の文化とも言える和の心
「おもてなし」が見直されて来ている
ことに一つのヒントがあると考えます。
それは、人が人としての
「おもてなしの心=思い遣りの心」を
今以上に大切にすることではないでしょうか。
特に、接客・接遇サービスの
コンサルタントやインストラクター、
指導育成者、教育現場、社会的にも
指導的立場にある行政機関など
と言った処で働く方々などに柱となり
活動して頂く必要があると考えます。
厳しい社会、経済状況の中だからこそ、
おもてなし、接客・接遇サービスでは
訪問者やお客様から、
「心の通い合い」
と諸行無常の意識と心身の活動の
「一期一会」のおもてなしが求められます。
その為に自らが、
裏表の無い真心を備え持ち触合う方々、
訪問者、お客様やおもてなしをする方へ
「思い遣る優しい言葉と態度」
「気遣いの立ち振る舞い」
をすることが必要不可欠であり
それに取組む必要があると思います。