心に残る「おもてなし」の余韻
唯一無二の日本文化「おもてなしの余韻」
直近の世界各国の調査で、
日本は行きたい国の一位になりました。
日本の文化以外に治安や生活環境の充実も
その要因であると、観光・インバウンドを
期待するが報道されれています。
そこで、改めて日本独自の国民の文化である
「おもてなしの心」を柱にして紐解いてみます。
お客様の心に残る余韻はお迎え時よりも、
お帰りになる際のお見送り時に生まれます。
おもてなしや接客サービスのポイントは、
お客様が来店された時=お着きになりお会い
した時とお食事や飲食物を召し上がり、
お帰りになられる時、共に大切ですが、
特にお帰らりなられる時がとても大事です。
どんなにお店が混雑し、
店内にお客様が多くいらっしゃっても、
ひとり一人のお客様を真心で大切にする心
を表わす行為の一つがお客様のお見送りです。
銀座の社交場と言われる一流クラブのママさん
や売上制のホステスは、状況や天候に関係なく、
お客様の姿が見えなくなるまで、感謝の心と
お客様を思い遣るの心で手を振りお見送りを
する行動をどんなに忙しくてもしています。
プロのサービスの極意とも言われること
の中に一級と言われるプロのサービスマンは
料理や飲物の知識だけで本物のサービスや
もてなしが出来るものではないと言います。
それはあまり重要視しないとも言っています。
とても快適で素敵な食事だったなぁと、
心から思って頂けるサービスが最高であり、
気が利きすぎても煩く感じて邪魔になる、
しかしお客様が望まれ必要とされ時には、
傍らに居て素早く適切なサービスが
出来る気配りこそが大事だと説きます。
また家庭で時々あることですが、
遠くに住んでいる親しい友人が暫くぶりに
我家を訪ねて見えた時を仮定した場合、
先ず、懐かしい想いでお互いに健康での
再会を喜び合いつつ相手を迎え入れます。
そして、心を通わせ合える会話や料理、
飲物で心を尽くした「おもてなし」をします。
その友を送り出す直前には、
お帰りの交通手段の状況を調べ、
雨の日は傘の手配をしたり、
汚れていた場合はお履物の手入れをしたり、
忘れ物はないか、お土産は渡したか、
など様々な気配りや心配りを相手(客)に
余計な気遣いをさせないように配慮し、
自然に何気なくさり気なく行います。
お帰りになる時は、家族全員で家の前に立ち、
友人の姿がまったく見えなくなるまで
手を振りながらお見送りをしたりします。
また、観光のお客様の場合は、
その土地に昔からある郷土(家庭)料理や
その土地だけの味わいのある独特の食材を使った、
その土地ならではの料理法や提供法などで
出されたものを食したいと思ってお見えに成ります。
観光地では、その土地だけ、今の季節だけ、
味わえる料理に心を込めて提供し、
会話などで歓待することも「おもてなし」です。
このようなことは、古から日本に伝わる
「おもてなし」の表れのひとつと言えます。
それは、お客様への「日本のおもてなし」
の所作として日本旅館や料亭、専門料理店、
日本料理店で時により姿形を変えて行われています。
お会いした大切なお客様の心の中に、
お帰り際や後日に残る余韻(後味)として、
「さり気なく、心の篭った温かなお見送りを受けた」
という素適な思いを強く残し、
「また、来店し体験してみたい」
と言う気持ちを決定付ける要因にもなります。
日本の文化「おもてなし」は、
自然さ、さり気なさ、何気なさ、
気遣い、心遣い、気配り、心配り、
気働きの配慮が原点です。
それは触合う大切な相手やお客様を
「思い遣る心」、優しい心から生まれます。
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