「足りるを知る」を知る!
当たり前の有難さを知る【知足】
世界中に新型コロナウイルス感感染症の
脅威が広がり一方では、ロシアの理不尽な
ウクライナへの侵略戦争が起き各地で
多くの人々が命を失い、生活の危機感
が生まれる中、改めて日本の当たり前に
出来る生活の有難さを痛感しています。
私事で恐縮ですが人生の後半に、
学び得られた文言があります。
その一つが「足りることを知る」
を表わす【知足】(ちそく)です。
団塊の世代と言われる私達は(私だけかも?)
どうも「足りる」ではなく、
「足りない物やこと」即ち「不足」している
ことばかりを見つけ出してそれを追いかけ、
その不足することをどのように補い、修正し、
構築し、第二次世界大戦の負の教訓を正しく
導くかと言うことを柱に生きて来たように思えます。
改めて、若い頃から壮年迄の自分を振り返り
考えてみると接客サービスのスタッフを見て、
「あの人には、×××の〇〇〇が足りない」、
お店やサービス業の組織については、
「あの店(組織)には、〇〇〇が不足している」、
並んでいる商品を見ては、
「あの商品には、
お客様を満足させる〇〇〇が足りない」
などと、ネガティブなマイナス要素ばかり
見付けることばかりに意識(視点・観点)を
持ち人や商品・製品、物事ばかりを捉え、
過ごして来てしまったような気がします。
今改めて思えば、ポジティブに人や物事の
優れている(足りて居る)処は、敢えて度外視して
過ごして来てしまったなぁ、と思っています。
社会環境が欧米化して来た、
20世紀後半から優れている処を伸ばす
コーチングスキルが注目され普及して来た
こともその表れだと受け止めています。
そして、
現在はOneオンOneと言う形態になり、
個々人の長所、隠れた能力を引き出します。
言い換えるなら、
個々人のの個性・感性・本質=人間力を
その人に見合ったスタイルで指導教育し
アドバイスサポートするようになりました。
若し、人生前半に【知足利他】
即ち、知足の心と利他の行いに心と眼
を向けていたら、きっと違う世界が見え、
今迄の生き方も大きく変化した、と思います。
龍安寺「吾唯知足」の蹲踞と四文字熟語
さて此処で
「足りることを知る」を表わす
『知足』を含む四文字熟語☞下図
この熟語は、
今迄目を向けずに生きて来てしまい
教えられること、気付かされる
ことのとても多い文言です。
【知足利他】(辞書検索)
足ることを知ると言う心が齎す、
感謝と謙虚さを元に、他人を思いやる利他の行いをする。
【知足不辱】(辞書検索)
自分の分を知り、それで満足をすれ
辱め(ハズカシメ)を受けないこと。
【知足安分】(辞書検索)
満足することを知らないと、どんなに豊かで
あっても安らぐことがないということ。
置かれている状況を自分に見合ったもの
として不平不満を抱かないこと。
足りることを知り、分に安んずる。
【安分知足】(辞書検索)
高望みをせず、自分の境遇に満足する。
【小欲知足】(辞書検索)
欲が少なく、わずかなもので満足する。
【吾唯足知】(辞書検索)
人は欲張らず、今の自分を大切にしなさいと言う。
即ち、足る事を知る人は
「不平不満が無く、
心豊かな生活を送ることが出来る」
ということを表し教える熟語です。
このような『知足』は、
己を指さしそれに見合った姿(分)を弁え、
人の持つ欲をその人の分相応に合せて、
抑制コントロールすることと解します。
また、
その人やその組織(店舗)の器に
見合った適切な取組方法や手段、
商品作りにも繋がると考えます。
今風に言えば、ブ
ランティングの創造にも『知足』
の精神は必要であると思います。
東日本大震災やここ三年余のコロナ禍で
私達は、当たり前に生活出来る有難さを
様々な場所で見聞きし実感しましたが
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」
に成らぬように心掛けたいものです。