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『折り返します』一言の重さを知る!

何気ない「折り返します」のひと言の重さ

立場転換意識で

10数年前の現役の時、
職場の人間力育成の委託業務を請負い
現場に立ち、接客サービス指導と教育
管理職の人財育成に関わって居た時に、
出会った店長職のA氏がおりました。

彼には、
アルバイトを含め50人程の部下いて、
その部下からの人望、会社からの信望
も共にとても厚い人物でした。

AI社会で生き抜く知恵


ある時、
A氏に依頼された資料が仕上がったので
「資料出来上がりました。お持ちしますか?」
と勤務先の店に電話しました。

A氏は
「今来客中で、折り返します。」
と言われましたのでその店の就業時間
が終わるまで待ちましたが、その日は
とうとう何の連絡も貰えませんでした。

翌日、
依頼されたことの報告を
手早く終わらせ次のように話しました。
「Aさん、折返すの言葉を
何気なく使っていませんか?」
彼は、
「そう、かも知れません。」
と素直に答えました。
「貴方が大事な用件がある時に
 折り返すと言われて何時間も
 待たされた時どんな風に思いますか?」

大変勘の良い彼は、
「何を言いたいのか、
 解りました。自分が悪い。」
と盛んに謝っておりました。

立場転換を知っていますよね。
 電話にしても、メールにしても
 大切なのはこの意識を持ち行動する。」

「いつも立場転換意識で、
 部下や会社の仲間に接し、
 言動していると必ずその結果は
 形を変えてAさんに返って来ます。」

折り返す、後程と言った日時や場所を
 曖昧にした表現法は今後のAさんに
 不利益を与え兼ねませんから
 気を付けましょう。」

折返すと言う返事は、
 実は重い言葉だと自覚しましょう。

と伝え。そして安心感と立場転換、
6W3Hの参考資料を与えました。

また数日後、
彼に電話した時も業者と折衝中でしたが、
30分程で折返します。」
言い30分少し前に電話がありました。

彼に渡した資料には、
安心感のキャッチボールと時間は
相手への思い遣りの気持ちの尺度、
余裕を持って時間を伝える、
と言う内容が記してありました。
それを何気なく、実行に移した
A氏の態度にとても感心しました。

そして、
「こう言うA氏の姿勢が部下や会社から
 信用信頼される理由になっている」
とも受止められました。

現在でも、
電話をした会社・組織や相手から
伝えたい用件の重軽に関わらず
「後で此方から折り返します」、
「こちらから改めて」
「後程、此方から」
「検討して此方から連絡します」

と言った返事をされることがあります。

当然のように所要時間や日時を
知らされないままで電話を切って
しまわれることが多くあります。
「何分後に(何時に)折り返します。」
と言われたらその電話をした人は
どんなに安心することでしょう。

レスが直ぐに返せない時、
メールをくれた相手へ思い遣る心で
「今無理・〇〇時頃に」
と、その人に一言のメールを入れてたら、
相手のその人に安心感を生むだけでなく
自分の信用信頼の構築にも結び付きます。

このようなことは、
電話のコミュニケーションに限らず、
メールのレスS.N.Sのメッセージなど
にも言えることではないかと思います。

安心感のひと言

現在のデジタル社会で、
メールやコメント、メッセージを
した相手から何の連絡も無いことも
残念ながら少なくありません。

私は社会に出たばかりの若い頃、
店に来たとある一流企業の社長から
御礼や感謝は早いに越したことはない。
 たった10円で出来る御礼の電話で
 君への信用が買えるのだから直ぐに
 行動に移すと良いよ。

と教えられ、素直に実行しました。

そしてこの教えは、その後の仕事や
人間関係で大変役立ち、50年余も
経った今も忘れず実践しています。

同時に、何らかのアクションを起こした
相手から長くて一週間無反応の場合は
コメントやメッセージは削除しています。

言い換えるならば、
無私の意識のこの黒子の心の活動は
自分が他人から何と思われたとしても
後々に相手のためになる信じて行い
結果良し、と実体験して来た所以です。

このような姿勢を表すのは「自利利他
の意識を持つ故からです。

現在の情報過多の社会では、
言葉を短くするのがトレンドらしいですが、
なんのために・いつ・だれが・
どこで・どのように・なにをする 
(5W1H)
で会話や連絡をすることは
人生での人間関係を円滑にします。

何気なく使う
「折返します」の言葉の重さを
自覚することは信頼や自利利他に
繋がるばかりか互いの心の通い合う
円滑な対人関係構築にも大切です。


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