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伝統的な木製調理器具を現代につなげる企業「株式会社小柳産業」

新潟県三条市。この地は金属加工やものづくりで有名ですが、伝統的な木工技術を今に伝える企業があります。それが、まもなく創業100年を迎える「株式会社小柳産業」。その4代目として会社を率いるのが小柳明社長です。

木製品の思いを熱く語って頂きました。

異色のキャリアを持つ4代目社長

小柳明社長は現在48歳。三条市出身で、4人家族の中で育ちました。専門学校卒業後、跡取りになるつもりはなく、流行り始めていた100円ショップに就職。新規開業の新大久保店で店長を任されるほどの実力者でしたが、過酷な労働で体調を崩してしまいます。

その後、新潟にいる父親から「戻って来い」と説得され、地元に帰ることを決意。しかし、「自由に働きたい」という思いから、趣味でもあったスポーツウェア会社に転職します。そこで、商品の魅せ方や営業、経営について多くを学びました。

小柳産業への帰還と挑戦

26歳で家業に戻った小柳社長は、最初は「戻された感覚」で、あまり乗り気ではなかったと言います。当時、契約社員から正社員への昇進の話があったほど、外部企業で評価されていたからです。

しかし、家業に戻り、現場を知るうちに次第に経営の面白さを感じるようになります。特に県外の出張や他社の経営者との交流が大きな転機に。経営者としての視野を広げ、木工製品を現代の家庭にどう届けるかを考え始めました。

木目が美しい削り器

職人との葛藤と成長

職人ではない小柳社長が、現場に新しい方向性を示すのは容易ではありませんでした。しかし、主婦や料理研究家、一般の消費者の声を聞きながら、製品開発に反映。野菜ソムリエの資格も取得し、生活者目線でのものづくりを追求します。

「仕事に関してはぶれるな。人付き合いはオープンに」。この信念を貫き、同業他社の知識も吸収しながら、木工調理器具に新しい価値を吹き込みました。

危機を乗り越え、100年企業へ

小柳産業が直面した困難も少なくありません。水害で工場が浸水し、顧客や業者が離れていったことも。しかし、仕入れ先や取引先が支えてくれました。コロナ禍では家庭用調理器具の需要増加を捉え、業績を維持します。

木工調理器具の魅力

小柳産業が手掛ける木工調理器具は、全国でも数少ない貴重な製品です。大量生産は難しいものの、だからこそ職人技が光る一点ものばかり。三条のものづくりの精神が詰まった製品は、現代の生活に温かみを与えてくれます。

切れ味は悪い方が良い。その理由は?

新潟で新しいキャリアを築く

小柳産業のような企業で働くことは、「ものづくりが好き」「木工に興味がある」という方にとって、やりがいのある仕事になるでしょう。新潟への移住を検討している方にとっても、自然豊かな環境で伝統を守りながら新しい価値を生み出す仕事は、きっと魅力的に映るはずです。

ものづくりの伝統と革新が交わる新潟県三条市。あなたもこの町で、新しいキャリアをスタートさせてみませんか?


サンクチュアリでは、燕三条への移住者住居、就業サポートをしております。


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新潟県三条市 『東京脱出!燕三条移住計画』 PROJECT23
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