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録音したギターが生まれ変わる!Logic Proで自然な波形編集を学ぼう

この記事では、録音したギターをより良く聴かせるための波形編集について解説します。

リズムがヨレてしまい、納得のいくテイクが録れない方が多いと思います。今回解説している波形編集機能を使うことで、タイトで魅力的なギターサウンドを実現できます。



Flex Timeを使ってみよう

Flex Timeでタイミングを自在に調整しよう

Logic Proには、タイミングを直感的に修正できる「Flex Time」という機能があります。この機能を使えば、ギターのタイミングを細かく調整し、全体のリズム感を整えることができます。

タイミングを直感的に修正できる「Flex Time」

Flex Timeを有効にするには、トラック領域のメニューバーにある「Flexを表示/非表示」ボタンをクリックし、トラックヘッダに表示される「Flex」ボタンを押して起動します。

Flex Timeを有効にする

ギターには「Polyphonic」アルゴリズムが最適

Flex Timeを効果的に活用するためには、適切なアルゴリズムを選ぶことが重要です。編集するトラックに応じたアルゴリズムを選択することで、より自然な仕上がりを実現できます。

トラックに応じたアルゴリズムを選択

ギターに関しては、基本的に「Polyphonic」を選択してください。


グリッドに合ったクオンタイズについて

Flex Timeの自動クオンタイズ機能を活用すれば、グリッドに沿ったタイミング修正が可能です。

修正したいリージョンを選択し、インスペクタ内のクオンタイズ設定からグリッドを選ぶことで簡単に調整できます。

グリッドに沿ったタイミング修正が可能

ただし、自動クオンタイズは機械的な仕上がりになりやすいため、ナチュラルさを求める場合は手動での修正がより適しています。


手動でFlexマーカーを使った細かい編集を行う

ギターのタイミングを自然に調整するには、手動でFlexマーカーを使う方法が最適です。

波形の下半分にカーソルを合わせると三股の形をしたFlexマーカー追加用のポインタが表示されます。マーカーを追加したい箇所をクリックしてFlexマーカーを配置し、ドラッグ操作でタイミングを細かく調整することができます。

手動でFlexマーカーを追加

スナップモードを活用して効率的に編集

手動でFlexマーカーを操作する際には、「スナップモード」の設定を見直すことで編集がスムーズになります。

スナップ値を調整しよう

例えば、プロジェクトのグリッドに沿ってタイミングを調整したい場合は「ディビジョン」を選び、自由にタイミングを動かしたい場合は「スマート」を選択すると良いでしょう。


タイムストレッチを避けるための波形直接編集

Flex Timeを使用すると、必ずオーディオのタイムストレッチが発生するため、場合によっては意図せず不自然なサウンドになることがあります。この問題を避けたい場合には、波形を直接編集する方法を試してみてください。

波形編集の具体的な方法

波形の直接編集では、タイムストレッチが伴わないため、非常に自然な形でタイミングを修正できます。

やり方はシンプル。

タイミングを修正したい部分をはさみツールでカットし、そのカットしたリージョンをタイミングが合う位置まで移動するだけです。

カットしたリージョンをタイミングが合う位置まで移動する

リージョン同士をスムーズにつなぐ方法

波形編集後に隣接するリージョンの間に隙間ができる場合があります。このような場合は、以下のキーコマンドを使うことで、簡単にリージョンをつなげることができます。

  • リージョン終了を次のリーションまでトリム

  • リージョン開始を前のリーションまでトリム

隣り合ったリージョンを繋げる
キーコマンド

ノイズを防ぐためのクロスフェードの活用

波形を直接編集してリージョンをつなげると、境目でノイズが発生することがあります。このような場合は、クロスフェードを適用することでノイズを解消しましょう。

最も簡単な方法は、フェードツールを使って手動でクロスフェードをかけることです。

フェードツール

また、リージョンインスペクタ内の詳細設定から「フェード」項目を使用する方法もあります。ここで「均等クロスフェード」を選択し、フェードの値を入力することで、スムーズにクロスフェードを適用できます。

「均等クロスフェード」を選択

どちらの方法でも効果は得られますが、複数のリージョンを一括で編集したい場合には、リージョンインスペクタから設定する方法が特に便利でおすすめです。


波形編集の心構え:やり過ぎないことがポイント

波形編集は非常に便利な機能ですが、編集しすぎると不自然な仕上がりになることがあります。録音時のニュアンスをできるだけ残し、必要最小限の編集にとどめることが理想です。

また、編集作業中は必ず耳で聴きながら進めましょう。ドラムやグリッドに完璧に合わせるよりも、多少の揺れを残した方が、自然で魅力的なサウンドに仕上がる場合があります。

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Yuuki-T
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