ファズエフェクトの決定版!Waves MDMX FUZZで深い歪みとオクターブ効果を自在に操る
WavesのMDMX Distortion Modulesシリーズから、これまでに紹介してきた「MDMX SCREAMER」「MDMX OVERDRIVE」に続いて、今回は「MDMX FUZZ」をご紹介します。
MDMX FUZZは、DTMで簡単に扱えるファズエフェクトとして設計されており、ファズ特有の歪みとオクターブ機能を搭載しています。ギターの音作りに取り入れると、楽曲に奥深いサウンドを加えることができます。
DTM 向きに作られた使いやすいファズエフェクト
MDMX FUZZは、DTMで簡単に使えるファズエフェクトとして設計されています。
個人的に、これまでギターの音作りでファズを使う機会が少なく、「ファズは扱いにくい」というイメージがありました。
ファズは他の歪みエフェクトと異なり、制御が難しく、ノイズが入りやすいことも特徴です。そのため、オーバードライブやディストーションとは異なる、独自の音作りが必要です。
しかし、今回紹介するMDMX FUZZは、従来のファズ特有の扱いづらさを極力取り除き、直感的で扱いやすい仕様になっています。
MDMX OVERDRIVEとの違い:ファズならではの深い歪みとオクターブ機能
MDMX FUZZは、基本的な機能面では以前紹介したMDMX OVERDRIVEとほぼ共通しています。両者とも、次のような機能が備わっています。
2種類のドライブタイプ(歪み):用途に応じて異なる歪み方を選択可能
ダイナミクスセクション:自然な圧縮感を得られる
EQセクション:幅広い音作りに対応し、細かい音色の調整が可能
これにより、エフェクター感のある圧縮効果や音色の調整をしながら、理想の質感を作り出すことができます。
一方で、MDMX FUZZはMDMX OVERDRIVEと異なり、ファズならではの特徴が加わっています。
深い歪み:一般的なディストーションやオーバードライブと異なる、ファズ特有の重厚な歪み
オクターブ機能:音にオクターブ上または下を加えられ、より豊かなサウンドを演出
MDMX FUZZは、こうしたファズ特有の機能によって、他のエフェクトとは一線を画する独自の音作りが可能です。
2種類のドライブタイプで幅広い音作りが可能
MDMX FUZZには、以下の2種類のドライブタイプが用意されています。
ミッドに寄った圧縮感のある歪み
ギターサウンドに密度と厚みを加えたい時に役立ちます。フラットでクリーンな歪み
トーンシェイプをほとんど感じさせず、クリアなサウンドを作りたいときに最適です。
一般的な実機のファズペダルは、ゲインの増減により音の明瞭さが大きく変化し、すぐに歪みの限界に達してしまうことが多いです。しかし、MDMX FUZZでは、トーンに影響を与えることなくリニアにゲイン調整が可能です。
この扱いやすさが、従来のファズペダルと大きく異なるポイントです。
MDMX FUZZを活かすコツ
MDMX FUZZをギターの音作りに活かすには、クランチ気味のアンプにさらに歪みを足すように使用するのが効果的です。
多くの方は「ファズ=強い歪み」という印象から、クリーンアンプでファズ単体を使いがちですが、やや歪んでいるサウンドに重ねることでファズの質感がより際立ち、思い通りのサウンドが作りやすくなります。
オクターブファズでリードサウンドを強化
ファズエフェクトの中でも特に扱いが難しいとされる「オクターブファズ」ですが、MDMX FUZZはこの機能を簡単に使えるように設計されています。
MDMX FUZZでは、コントロール部分でオクターブ上やオクターブ下をモーフィングして加え、独特のサウンドを生み出すことが可能です。
オクターブ下を加える:リードサウンドや単音弾きに厚みを持たせ、より太い音を演出します。
オクターブ上を加える:煌びやかで明るいサウンドを実現し、より存在感のあるリードトーンが得られます。
このオクターブファズは、扱いが難しく、使い手の技量やセンスが問われるエフェクトです。その分、使いこなせるとサウンドの幅が広がり、他では得られない独自のニュアンスを楽曲に加えることができます。
MDMX FUZZでオクターブファズを自在に扱えることは、大きなアドバンテージと言えるでしょう。