唯一無二のヴィンテージサチュレーション!Waves Abbey Road Saturator
DTMで音楽制作を楽しんでいる方なら、お気に入りのサチュレーションエフェクトを使っている方も多いでしょう。
サチュレーションは、僅かな歪みで音に質感を加えたり、より強く歪ませて個性的な音を作り出すなど、音作りに欠かせないエフェクトです。
今回は、質感の追加から積極的な音作りまで幅広く対応する「Waves Abbey Road Saturator」紹介します。
アビー・ロード公認のサチュレーションを体験しよう!
Abbey Road Saturatorは、アビー・ロード・スタジオ公認の音楽的なサチュレーション&ディストーションエフェクトです。
多くのサチュレーションエフェクトが単に歪ませるだけで終わる中、このプラグインは「Compander」という独自機能によって、他にはない積極的な音作りを可能にしている点が特長です。
2つの異なるサウンドフレーバーを使い分け
Abbey Road Saturatorには、2つの異なるフレーバー(歪みの質感)が用意されています。
ソリッドステートのTG12345コンソールと、真空管のREDDコンソールのアナログサチュレーションから選択できます。全帯域に滑らかに作用するソリッドステートか、中低域の飽和感が特徴の真空管タイプか、好みに合わせて使い分けが可能です。
GAIN設定に加え、入力(INPUT)も重要なポイントです。INPUTとGAINのバランスを取りながら、全体の歪み具合を調整します。
また、MIXバランスでパラレル処理ができるため、楽曲内での存在感を控えめに増したり、ガッツリと歪ませたりと、幅広い音作りが可能です。
Companderで特定の帯域を強調
一般的なサチュレーションプラグインと異なり、Abbey Road Saturatorの最大の特徴は「Compander」にあります。この機能により、他のプラグインでは実現できない音作りが楽しめます。
Companderとは、文字通りコンプレッサーとエキスパンダーを組み合わせた機能。レシオやハイパス、ローパスフィルターを組み合わせることで、音に質感を付加したり、歪ませたい特定の帯域を狙い撃ちすることが可能です。
Companderは、コンプレッサーとエキスパンダーを組み合わせた機能。レシオ、ハイパス、ローパスフィルターを使って特定の帯域に質感を付加したり、狙った帯域を歪ませたりできます。POST EQで不要な帯域をカットしつつ、Companderで狙った帯域を強調することで、ただ歪ませるだけではない積極的な音作りが可能です。
Companderのレシオについて注意が必要なのは、これは一般的なコンプレッサーの圧縮率とは異なり、強調したい周波数を設定するためのものだという点です。
レシオを高く設定すると、クリッピングされる周波数帯が低域から高域へと移動していくようなイメージになります。さらに、後段のハイパスやローパスフィルターも併用し、サウンドのキャラクターを積極的に作り上げていきましょう。
このように、Companderという唯一無二の機能により、サウンドのキャラクターを調整しつつ、サチュレーターの2つの異なるフレーバーも自在にコントロールできます。
一般的にサチュレーションプラグインは使い所が限られるイメージがありますが、このプラグインならサウンドキャラクターと質感の両方を調整できるため、さまざまな場面で活用が可能です。
ぜひ一度、その効果を試してみてください。