「もう少しこうしたい」を叶えるEQ!WAVES Manny Marroquin EQの魅力を解説します
今回は私の楽曲制作に欠かせないEQ、「Waves Manny Marroquin EQ」を紹介します。
このEQを一言で表すなら、複数のハードウェアEQの「美味しいスウィートスポット」だけを厳選した贅沢なEQです。
ハードウェアEQには、それぞれ得意な帯域があります。そのため、場面に応じた使い分けが重要になりますよね。
Manny Marroquin EQを使えば、著名エンジニアであるマニー・マロクィン氏が行っているハードウェアEQの使い分けを再現しながら、最適なイコライジングが簡単に実現できます。
マニー・マロクィン愛用のスウィートスポットを収録!
Manny Marroquin EQには、マニー・マロクィン氏が愛用している6つのハードウェアEQのスウィートスポットが収録されています。
Quad 8
Motown
Neve 1073
API 550B
Avalon 2055
SSL 9080 XL K
DTMで音楽を楽しんでいる方の中には、用途に応じてEQを使い分けている方も多いのではないでしょうか。
例えば、私の場合、サウンドに「張り」を加えたいときはKramer HLS Channel、中域から中高域を強調したいときはAPI 550と使い分けています。
なぜなら、EQごとに触れる周波数帯やEQカーブが異なるため、帯域ごとに最適なEQを選ぶ必要があるからです。
著名エンジニアのマニー・マロクィン氏も同様に、長年の経験を通して、それぞれの帯域に最適なハードウェアEQを使い分けてきました。その知識とテクニックをひとつにまとめたのが、Manny Marroquin EQです。
構成は「4バンドEQ + ハイパス/ローパスフィルター」
Manny Marroquin EQは、4バンドEQとハイパス/ローパスフィルターで構成されています。各バンドは異なるハードウェアEQの特性をキャプチャーしており、以下のような特徴を持っています。
ハイパス/ローパスフィルター
ハイパス/ローパスフィルターは、SSL 9080 XL KのEQカーブをモデリングしています。
特徴的なのは、周波数帯が数値で表記されている点です。
これらの数値はマニー・マロクィン氏が実際によく使う周波数を基にしています。このため、全てが意味のある目安となっており、これを参考にすることで直感的かつスピーディーに調整が行えます。
ローバンド
ローバンドは、Quad 8とNeve 1073のEQカーブをモデリングしています。低域をカットするのではなく、補強するために使用するのが最適です。
特に、ローパスフィルターと組み合わせて使うことで、より効果的に低域をコントロールできる帯域となっています。
ローミッドからミッドバンド
ローミッドからミッドバンドは、Quad 8とMotownのEQカーブをモデリングしています。
他の帯域と比べてベルカーブが鋭めに設計されているのが特徴。そのため、こもりや共鳴をピンポイントでカットする用途に非常に適しています。
ローバンドとローミッドバンドは250Hzの帯域が重なっていますが、これは250Hzをカットしつつ、他の低域をブーストするため。ローミッドバンドで250Hzをカットしながら、ローバンドで低域を補強することで、バランスの良い低域を作り出すことができます。
ミッドからハイミッド
ミッドからハイミッドバンドは、Motown、Neve 1073、API 550BのEQカーブをモデリングしています。
特に、Neve 1073やAPI 550BはQ幅が広めに設計されているため、明瞭感を出すためのブーストに最適です。
また、ローミッドからミッドバンドとミッドからハイミッドバンドは800Hzの帯域が重なっています。この設計は、800Hzをカットまたはブーストしつつ、他の帯域を調整することで、よりバランスの取れたサウンドを作ることを目的としています。
これは、上記の250Hzの処理と同様のアプローチです。
ハイバンド
ハイバンドは、Avalon 2055のEQカーブをモデリングしています。
高域というよりもプレゼンスより上の「空気感」にフォーカスしており、人間の可聴範囲を超えた帯域まで調整可能なのも大きなポイントです。
他の帯域が複数のハードウェアEQを組み合わせているのに対し、この帯域はAvalon 2055のみをモデリングしているのが興味深いところ。空気感や艶っぽさを表現するために、Avalon 2055の特性を最大限に活かしているのでしょう。
あらゆるトラックで活躍する万能EQ
Manny Marroquin EQの最大の特徴は、有名なハードウェアEQの「使える周波数帯」だけを厳選して収録していること。そのため、あらゆるトラックに対応可能で、まさにマニー・マロクィン氏が普段行っているイコライジングを手軽に再現できます。
特にオススメなのが、バスにまとめたステムトラックへのイコライジングです。
「もう少し高域が欲しい」「もう少し厚みが欲しい」といった微調整にも、抜群の効果を発揮します。
Manny Marroquin EQでEQ を使い分けてみよう
ハードウェアEQには、それぞれ得意な領域があります。そのため、EQを適材適所で使い分けることが非常に重要です。しかし、DTMで音楽を楽しんでいる方の中には、「どのEQをどの場面で使えば良いのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そんな方にこそ、Waves Manny Marroquin EQをオススメします。このEQを使えば、著名エンジニアであるマニー・マロクィン氏が実践しているハードウェアEQの使い分けをそのまま再現でき、最適な処理を簡単に施すことができます。
ぜひ一度試して、その効果を実感してみてください!