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トレモロの新境地!SoundToys Tremolatorで作る独創的なトレモロサウンド

今回紹介するのは、音楽制作において重要なエフェクト「トレモロ」を強力かつ柔軟に操作できるプラグイン、SoundToys Tremolatorです。

SoundToys Tremolator

Tremolatorを使うことで、自身の楽曲に新たな息吹を吹き込むことができますよ。


トレモロとは?

まず、トレモロというエフェクトについて簡単に説明しましょう。

トレモロは音量を周期的に変化させ、音を揺らすことで独特の効果を生み出すエフェクトです。ギターやエレクトリックピアノに使うと、リズミカルで心地よい揺れを加えることができます。

トレモロは多くのDAWに標準搭載されており、初心者でも簡単に扱えるエフェクトです。私がメインで使用しているLogic Pro 11にもトレモロが付属されていますが、シンプルな機能に留まっており、音の揺れを一方的に与えるだけのものとなっています。

Logic Pro 11のトレモロ

SoundToys Tremolatorの魅力

標準的なトレモロエフェクトは非常にシンプルですが、SoundToys Tremolatorはそれをはるかに超えるプラグインです。音を揺らすにとどまらず、独自でクリエイティブなサウンドを簡単に生み出せます。

多彩なLFO波形と自由な編集

Tremolatorは一般的なトレモロプラグインとは異なり、フェンダー、ダンエレクトロからウーリッツァータイプまで網羅した多彩なLFO波形(51種類!!)を持ち合わせています。

これらのLFO波形は自由に編集できるため、シンプルな揺れから複雑なリズムパターンまで多様な音作りが可能です。単純なLFO波形だけではなく、より複雑なLFO波形で音を揺らすことができます。

LFO波形の選択と編集

ダイナミクスに応じたトレモロの変化

Tremolatorの魅力は、単に揺れをコントロールできるだけではありません。入力信号のダイナミクスに応じてトレモロの挙動を変化させる画期的な機能を備えています。

入力信号のダイナミクスに応じてトレモロの挙動を変えることができる

設定したスレッショルド(音量のしきい値)を超えると、トレモロの揺れの速度や深さが自動的に変化します。これにより、演奏のアタック部分ではトレモロを控えめにし、音が減衰していくサステイン部分にだけトレモロをかけて揺らす、といった繊細なコントロールが可能です。

従来のトレモロでは実現できなかった、より音楽的でダイナミックなサウンドコントロールが可能になります。

豊富なプリセット

Tremolatorには、豊富プリセットが用意されており、誰でもすぐに音楽的でユニークなトレモロ効果を得ることができます。

驚くほど豊富なプリセット

開発元のSoundToysは、プリセット作りに対する情熱が高く、単なる揺れの周期を超えたクリエイティブで音楽的なサウンドが満載です。すべてが実際に使えるプリセットばかりで、即戦力として機能します。

多くのプラグインには「これは一体どこで使うの?」と感じる奇抜なプリセットが含まれることも少なくありませんが、Tremolatorでは、そのような使いにくいプリセットはありません。

以前紹介したSoundToys EchoBoyと同様、プリセットのクオリティと実用性が際立っています。

まずは、プリセットを使って基本的なトレモロサウンドを試してみてください。そこから自分好みにカスタマイズすることで、簡単に楽曲に深みやリズム感を加えることができるでしょう。

アナログサチュレーションの付加

アナログ機器のサチュレーション効果を加えることができ、音に暖かみや厚みをプラスします。

アナログ機器のサチュレーション

トレモロ効果をバイパスしてサチュレーションのみを適用する方法も非常に有効で、特にギターやエレピに使用すると、簡単にビンテージ感あふれるサウンドを作り出せます。

正直なところ、このサチュレーション機能だけでもTremolatorを導入する価値があると言えるでしょう。

Tremolatorの具体的な使い方

ギターの音作りに取り入れてみよう

ギターとの相性は抜群で、特にコード弾きやアルペジオにリズム感を加えたいときに最適です。Tremolatorを使うことで、ギターにリズミカルな揺れが加わり、曲全体に独特の雰囲気が生まれます。

ギターの音作りに取り入れてみよう

例えば、シンプルなアルペジオにTremolatorを適用すると、サイン波やフェンダー系のビンテージトレモロシェイプが懐かしさと温かみのある揺れを追加してくれます。

さらに、アナログサチュレーション機能を併用すれば、ギターサウンドが楽曲の中でもしっかりと存在感を放ち、埋もれることなく際立つサウンドに変わります

エレクトリックピアノとの相性抜群

エレクトリックピアノやシンセサイザーにTremolatorをかけると、音の奥行きや広がりを持たせることができます。

エレピとの相性抜群

特にエレクトリックピアノに使用する際には、ウーリッツァータイプのトレモロシェイプを選んでみてください。暖かく、柔らかい揺れが楽曲に心地よい感覚を与えてくれます。

リズムパターンの創造

Tremolatorのリズムパターンエディターを使えば、単なるトレモロの揺れを超えたリズム的な効果を作り出すことができます。

周期パターンを変えたり、グルーブ感を変えたり

単なる揺れではなく、ビートに合わせたリズムパターンを作成できるため、曲全体にスウィングやシャッフル感を加えることができます。特にエレクトロニカやヒップホップなど、リズムが重要なジャンルで効果的に活用できます。

難しければ、プリセットから選ぶのも有効です。

ドラムやビートに最適なプリセット

ドラムやビートに最適なプリセットが豊富に用意されているので、色々切り替えながらサウンドの変化を楽しんでください。

まとめ

SoundToys Tremolatorは、音楽制作において無限の可能性を秘めたプラグインです。その魅力に気づけば、夜通し話し続けたくなるほどのポテンシャルを感じられるでしょう。

このプラグインを使えば、トレモロエフェクトに対する固定概念を超えることができます。「こんな使い方もありなんだ!」と、驚く発見があるはずです。

まるで子供が遊び心を持って自由に楽しむように、Tremolatorを使って音の世界を探求してみてください。

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Yuuki-T
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