ローミッドを押し出して立体感UP!T-RackS Dyna-Muで厚みのあるサウンドを作ろ
IK Multimedia T-RackS Dyna-Muは、Manley Variable MU Compressorをモデリングした真空管コンプレッサーです。
Dyna-Muの大きな魅力は、ローミッドを厚く押し出し、立体的なサウンドを生み出す点にあります。また、サイドチェイン機能での低域回避や、用途に応じたレシオの調整も可能です。
この記事では、Dyna-Muの特徴とおすすめの使い方を紹介し、楽曲制作での効果的な使い方を解説します。
真空管コンプレッサーならではのサウンドキャラクター
Dyna-Muは、真空管によって生み出される倍音の付加により、温かみのある厚いサウンドを実現します。
特にローミッドが豊かに押し出され、まるで空気感が加わったような立体感が生まれるため、楽器やミックス全体がよりリッチで存在感のあるサウンドに仕上がります。
便利すぎるサイドチェイン機能
100Hz以下の周波数の影響を回避するためのハイパスフィルターを適用することができます。
これにより、ドラムやマスターに使った場合でも、キックなどの低域が過剰に圧縮される心配がなくなり、より意図通りのコンプレッションが可能です。
レシオの使い分けによる柔軟な調整
レシオは”1.5:1”と“4:1”の2段階で選べ、トラックの特性に応じた調整が可能です。
個別のトラックやステムトラックにはレシオ”4:1”
効果を強調したいトラックや、音を前に出したいドラムやギターのステムトラックには、レシオ”4:1”が適しています。しっかりとコンプレッションがかかるため、サウンドが明瞭になり、ミックスでの存在感が引き立ちます。
マスタートラックにレシオ”1.5:1”
一方で、マスターにはレシオ”1.5:1”を使うと、軽めのコンプレッションで全体を自然にまとめることができます。この設定では、ローミッドが程よく押し出され、奥行きと厚みが自然に加わり、楽曲全体が豊かな印象に仕上がります。