誰でも簡単に使えるステレオイメージャー!!SoundToys MicroShift
バッキングボーカル(コーラスパート)やリードギター、シンセパッドなど。ミキシングを行う上で「音の広がりを出したい」と感じることはありませんか?
そんな時に是非使って欲しいのがSoundToys MicroShift です。
このプラグインは、ステレオイメージングとコーラス効果を組み合わせたもので、初心者でも直感的に使いこなせるシンプルな設計が特徴です。
MicroShiftの特徴
MicroShiftとは
少量のディレイとピッチシフトを用いて音源を左右に広げ、ダブリング効果を得ることで音の広がり感を作り出すステレオイメージャーです。
特に優れているのは、音の芯を保ちながら広がりを出すことができる点です。
バッキングボーカルやエレピなど、どんな音源でも左右に広がりを持たせつつ、センターパートにしっかりと隙間ができる様子が動画から確認できると思います。
この効果により、音は華やかでありながら、メインのボーカルがしっかりと際立つミックスが簡単に実現できます。
シンプルな操作で誰でも簡単に使える
MicroShiftの大きな特徴の一つは、操作するパラメータが少ない点です。
多くのステレオイメージャーは、UIが複雑で操作が難しいものが多いですが、MicroShiftは本当に必要な要素だけをわかりやすく搭載しています。それでも、機能的に不足しているわけではありません。
MicroShiftでは、3つのアルゴリズムから最適なものを選び、「DETUNE」や「DELAY」のノブを使ってピッチシフトやディレイの効きを調整できます。
基本的には、これらのパラメータはデフォルトの100%(50%〜200%の可変幅)に設定しておけば十分です。各アルゴリズムは、それぞれ有名な機器の設定をシミュレートしているため、選択した状態で既に優れた効果が得られます。
さらに、音の効果を細かく調整したい場合は、「DETUNE」や「DELAY」の値を調整しましょう。これらのパラメータを大きくするほど、コーラス効果のような音のうねりが加わります。
FOCUSによる低域のコントロール
ミキシングやマスタリングにおいて、低域はモノラルに近く、高域に向かうにつれて広がりが出ている状態が理想とされています。これは、音像が逆三角形のような形で表現されるイメージです。
最近は、シンセベースでもステレオ感を強調するケースが増えていますが、通常のステレオイメージャーで音を広げると、低域まで広がってしまうリスクがあります。また、このような場合、音がぼやけてしまうことが多いです。
シンセベースだけでなく、低域から高域まで幅広く鳴っているシンセパッドでも、無闇に広げると、前述の「低域はモノラル、高域は広がりを持たせる」という理想的な状態が崩れてしまうのが容易に想像できます。これが、ミキシングにおける問題点に繋がるのです。
しかし、MicroShiftには「FOCUS」フィルターが搭載されており、この問題を簡単に解決できます。
FOCUSを使うことで、特定の周波数帯域以上にのみ効果を適用できるため、シンセベースの低域をモノラルに保ちつつ、ワイドな広がりを加えることが可能です。
また、ボーカルの高域だけを広げて、空気感(Air感)を強調することもできます。
プリセット!!プリセット!!プリセット!!
これまで、当noteで書いているように、SoundToysのプラグインは、初心者に優しい豊富なプリセットが用意されています。
MicroShiftもその例外ではなく、すぐに使えるプリセットが多数用意されています。これを使えば、初心者でも理想的なサウンドを簡単に得ることができるはず。
まずはプリセットを試してみて、少しずつDETUNEやDELAYを調整しながら、自分だけのオリジナルサウンドを作り上げていきましょう。
具体的な使い方と応用例
MicroShiftは、特にリードボーカルやリードギターのステレオ感を強調するのに最適です。センターに配置されたリード楽器やボーカルが他のトラックと干渉しないよう、音を左右に広げることで、クリアなミックスを実現できます。
また、バッキングボーカルやシンセパッドにも使用することで、楽曲全体に豊かな広がりと厚みを持たせることができます。初心者でも、これらのテクニックを使うことで、プロフェッショナルなサウンドに近づけることができるでしょう。
まとめ
SoundToys MicroShiftは、DTM初心者にとっても扱いやすく、直感的に音の広がり感をコントロールできるプラグインです。シンプルな操作と豊富なプリセットにより、どんな楽曲でも即座にプロフェッショナルなステレオイメージングを実現できます。
ぜひ、MicroShiftを活用して、あなたの楽曲制作に新たな広がりと深みを加えてみてください。