【超簡単】初心者でもすぐできる!Waves Centerでステレオイメージを自由自在にコントロール
楽曲制作の最終段階で、両サイドの音像が狭く、前に出てこないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ステレオイメージのコントロールは、適切に処理しないと音がぼやけてしまい、楽曲全体のクオリティを大きく損なう原因にもなりかねません。
そんな悩みを解決してくれるのが、Waves Centerです。
Waves Centerは、ステレオ音源の音像を直感的にコントロールできるプラグインです。
Waves Centerとは?
Waves Centerは、ステレオイメージの調整を行うためのプラグインです。
通常のM/S(ミッド・サイド)処理とは異なり、Waves Centerはステレオ音源を「ファントムセンター」と「サイド」の2つに分けて処理します。
ファントムセンターとは、左右のスピーカーの間に位置する仮想的な中央の音像のことです。この中央に定位するボーカルやドラムのキックといった音像をコントロールすることで、ステレオイメージのクリアさや定位感を高めることができます。
基本的な使い方
センターとサイドの音量バランスの調整
Waves Centerの基本的な使い方は、センターとサイドの音量バランスを調整することです。
センターフェーダーを上げると、中央に定位するボーカルやリード楽器が強調されます。一方、サイドフェーダーを上げると、ステレオの広がりが増し、楽曲全体に立体感が生まれます。
私にとっての魅力は、その直感的な操作です。フェーダーを動かすだけで、簡単に音のバランスを調整することができるので、試行錯誤しながら理想のサウンドを作り出すことができます。
LOWとHIGHの役割
Waves Centerには、LOWとHIGHという2つのコントロールがあります。
EQ によるブーストやカットではなく、センターからサイドに、または逆にサイドからセンターに周波数成分を移動させるような機能になります。
例えば、サイドの低域が強調されすぎている場合、LOWコントロールを使って低域をセンターに移動させることで、ステレオイメージをスッキリと整理できます。この際、サイドの低域はカットされるのではなく、センターに寄せられるため、全体としての低域のバランスが崩れることはありません。
一般的なM/S処理ではEQを使って調整しますが、それでは楽曲全体の周波数バランスが乱れるリスクがあります。しかし、Waves Centerであれば、楽曲の周波数バランスを維持しながら音像を細かく調整することが可能です。
Punchの活用法
「Punch」は、センターとサイドの間にあるトランジェント部分の制御に使います。
例えば、ボーカルの音量を調整するためにセンターフェーダーを下げると、同じセンターに位置するドラムのキックやスネアといったトランジェント部分も同時に弱くなってしまいます。
このエネルギーの損失を補うためには、Punchコントロールをセンターに回すことで、失われたトランジェント成分、つまり楽曲のエネルギーを取り戻すことができます。
私がよく使う設定
Waves Centerで楽曲を処理する際、サイドフェーダーを上げてステレオ感を広げつつ、LOWコントロールをセンター寄りに設定してサイドの音をすっきりさせます。
ただし、サイドから低域を削ると音の厚みやエネルギーが不足することがあります。そのため、Punchコントロールをサイドに振って、失われたエネルギーを補完することが多いです。
まとめ
Waves Centerは、他のプラグインでは実現できない処理を驚くほど簡単に行えるのが特徴です。
この「簡単さ」こそがWavesプラグインの強みであり、「最小限の操作で最高のサウンドを!」というポリシーに基づいて設計されています。まさにユーザーフレンドリーなプラグインと言えるでしょう。