初心者でも簡単!複数の動作タイプを駆使できるコンプレッサーKush Audio Novatronレビュー
DTMでの楽曲制作において、コンプレッサーは音をまとめるための重要なツールのひとつ。Kush Audio Novatronは、アナログライクなコンプレッサープラグインとして、他に類を見ない強力な機能と独特な音質を持っています。
本記事では、Novatronがどのように楽曲制作に役立つか、具体的な機能や使用感を交えながら詳しく解説します。
他と一線を画する強烈なコンプ!!Kush Audio Novatron
複数の動作タイプの良いとこ取り
Novatronの大きな特徴は、複数のコンプレッション動作タイプを組み合わせることができる設計です。
ハードウェアのコンプレッサーには、FET、VCA、Variable-Mu(真空管)といった異なる動作タイプが存在しますが、Novatronではこれらを一つのツール内で自由に切り替えられるのです。
アタックとリリースのモーフィング
例えば、アタックタイムを速く設定すれば、FETの特性が強調され、より明瞭でシャープなコンプレッションが得られます。逆に、アタックタイムを遅く設定すれば、VCAや真空管の特性が発揮され、より柔らかで温かみのある音質になります。
つまり、リリースについても同様に、各動作タイプの最適な特性をスムーズに切り替えながら設定できる、ということです。
多くのアナログモデリングコンプレッサーでは実現できない、FETのブライトで素早いアタックと、Variable-Mu(真空管)のスムーズなリリースの組み合わせも可能です。
この特性から、Novatronは他のアナログタイプのコンプレッサーと比べて、非常に広いスウィートスポットを持っていることがわかります。
動作タイプの違いが分からなくても安心
「各動作タイプの違いがよく分からないから、使いこなせるか不安」と感じている方もいるかもしれません。しかし、Novatronはそんな心配を解消してくれるコンプレッサーです。
もちろん、動作タイプの特性を理解していれば、より細かい調整がしやすいですが、Novatronでは深く考える必要はありません。その理由は、アタックやリリースの設定に応じて、自動的に最適な動作タイプが選ばれる設計になっているからです。
例えば、アタックタイムを速く設定すると、自然にFETの特性が適用され、遅くするとVCAやVariable-Mu(真空管)が自動的に切り替わります。これにより、どの動作タイプを使うべきかを考える必要がなく、誰でも直感的に扱えるコンプレッサーになっています。
実際、動作タイプの個性に詳しくない人ほど、Novatronの恩恵を存分に受けられるはずです。
良質なサチュレーションで音に厚みを加える
Novatronは高品質なサチュレーション機能を搭載しています。
コンプ入力前のサチュレーション:音をギラつかせ、エッジの効いたサウンド
コンプ入力後 (処理後)のサチュレーション:太く温かみのあるサウンド
このサチュレーションが非常に心地よく、パラレルで過剰にかけることで、単なるエフェクトの「味付け」に留まらず、音作りの重要な要素として活用できます。
ENERGY DELTA機能で正確なレベル管理
NovatronのENERGY DELTA機能は、入力と出力レベルを同時に視覚的にモニターできる便利な機能です。この機能により、コンプレッション後の音量がどう変化したかを瞬時に把握し、適切なレベル調整を行うことができます。
これにより、コンプレッサーを適用した際の出力レベル(OUTPUT)を、入力レベル(INPUT)に即座に正確に調整できます。この機能は、地味ながら非常に便利です。
実用的な機能と豊富なプリセット
Novatronには、その他にも便利な機能が盛り込まれています。
サイドチェインハイパスフィルター:低域の過剰なコンプレッションを防ぎ、キックやベースの処理に最適
BLENDノブ:Wet/Dryのバランスを調整し、コンプレッションの強さを微調整
さらに、Novatronは豊富なプリセットを備えており、初心者の方でも簡単に使い始めることができます。
ジャンルごとに最適化されたプリセットを使用することで、プラグインの特性をすぐに理解し、自分の楽曲に応じた設定を見つけることができるでしょう。
まとめ
Kush Audio Novatronは、他のコンプレッサーとは一線を画す強烈な個性と多機能性を兼ね備えています。
異なる動作タイプを自由に組み合わせることで、柔軟な音作りが可能になり、特にサウンドの質感やダイナミクスにこだわるクリエイターにとって理想的なツールです。
音楽制作において、Novatronを使えば、どんなトラックにもプロフェッショナルなサウンドを加えることができるでしょう。もしまだこのプラグインを試していないのであれば、ぜひ手に入れて、その違いを体感してみてください。
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