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初心者でもわかる!Logic Proでギター録音をマスターする手順を徹底解説
今回の記事では、Logic Proを使ったギター録音の基本を解説します。
重要な設定や私が実際に使用している録音方法、さらに複数のテイクからベストテイクを仕上げる方法までを詳しくお伝えします。
機材のセットアップ
まずは、ギターとオーディオIFを1/4インチサイズのTSケーブルで接続します。
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このとき、オーディオIF側でHi-Z入力に切り替えるのを忘れないでください。Hi-Zに切り替えないと、ギターの音を正確に拾えず、トラブルの原因になります。
トラックの作成
機材の接続が終わったら、Logic Proを立ち上げましょう。新規プロジェクトを作成すると、トラック作成画面が自動的に表示されます。
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手動でトラックを追加する場合は、トラックヘッダ上部の「トラックを追加」ボタンをクリックします。
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ギター録音用のトラックには「オーディオ」または「ギターまたはベース」のいずれかを選択します。
この2つの違いはほとんどありませんが、「ギターまたはベース」を選ぶとLogic Pro純正のアンプシミュが自動的に立ち上がります。
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私は空っぽの状態から始めたいので、必ず「オーディオ」を選んでいます。
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レイテンシー対策:バッファーサイズの調整
作成したトラックを録音待機状態にすると、ギターの音が確認できるはずです。
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ギターの音が遅れて聞こえる場合はバッファサイズを調整しましょう。バッファサイズは「環境設定」→「一般」→「オーディオ」のデバイスタブで設定できます。
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バッファサイズが大きいと、MacのCPU負荷は軽減される一方で、音の遅れ(レイテンシー)が大きくなります。反対に、バッファーサイズを小さくすると、レイテンシーは軽減されますが、その分CPUへの負荷が増加します。
負荷とレイテンシーのバランスを考慮する必要がありますが、一般的には64または128に設定するのがおすすめです。
アンプシミュの活用
ギターの素の音だけでは物足りないので、アンプシミュを立ち上げましょう。
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オーディオトラックを選択し、インスペクタ下部の「Audio FX」から好きなアンプシミュを選びます。
録音範囲の指定
アンプシミュを通した音が確認できたら、いよいよギターの録音を始めましょう。
まず、録音したい箇所をサイクル範囲で指定します。
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ルーラー上部をマウスでドラッグするだけで簡単に範囲を設定できます。このサイクル範囲を活用すれば、指定した部分を繰り返し再生しながら録音できるので便利です。
録音待機状態にして音が鳴ることを確認し、録音を開始します。
メトロノームとカウントインの設定
録音中にメトロノームを使いたい場合は、「プロジェクト設定」の「メトロノーム設定」で調整できます。不要であれば「録音時にクリックを使用」のチェックを外してください。
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私はカウントインを1小節に設定しています。この設定を使うと、録音開始時にサイクル範囲の1小節前から再生されるので、準備がしやすくなります。
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メトロノームの設定やカウントインの有無は、個人の好みによる部分です。自身に合った設定を見つけるために、いろいろと試してみてください。
オートパンチ録音で部分的な録り直し
録音した音の一部分だけを録り直したい場合は、オートパンチ録音を活用しましょう。
Logic Proのアクションメニューから「オートパンチ」ボタンをクリックします。すると、サイクル領域の下にオートパンチ用の領域が表示されるので、録り直したい部分をマウスでドラッグして範囲を指定します。
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赤い領域が録り直す範囲になります。
アクションメニューにオートパンチボタンが見当たらない場合は、コントロールバーを右クリックして、「コントロールバーとディスプレイをカスタマイズ」を選択し、「オートパンチ」にチェックを入れてください。
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準備が整ったら、あとは通常の録音手順と同じように録音を開始するだけです。
テイクフォルダとコンピング(テイクのいいとこ取り)
録音が終わると、1つのトラックに複数のテイクがまとめられます。この際に自動的に作成されるのがテイクフォルダです。
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このフォルダ内で異なるテイクを組み合わせることで、各テイクの「いいとこ取り」が可能になります。
もしオートパンチで録音してもテイクフォルダが作成されない場合は、「環境設定」の「録音」タブを確認してください。「トラック録音が重複する場合のオーディオ設定」が「テイクフォルダを作成」になっていることを確認しましょう。
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テイクフォルダを活用すれば、納得のいく仕上がりになるまで録音を続けることができるのでおすすめです。
私はベストなテイクができたら、テイクフォルダのメニューから「フラット化して結合」を選択し、ひとつのオーディオファイルとして書き出しています。
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オーディオをテイクフォルダのままプロジェクトに配置するか、それとも1つのオーディオファイルとして書き出すかは、好みの分かれる部分です。私は、ひとつのオーディオファイルとして書き出す方法を選んでいます。
その理由は、ファイルの管理がしやすくなることに加え、オーディオの編集作業も効率的に行えるからです。
あとはこの手順を繰り返しながら、ギター録音を進めていくだけです。
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