10月はスペインメタル祭
いよいよ開催まで2週間を切ったスペインのメタルバンド3組によるパッケージ来日ツアー、海外での注目度に対して日本ではまだ知る人ぞ知るといった出演バンドたちについて紹介していきます。
スペインの風を感じる情熱的なメロディを軸に集められた3バンド、そして迎え撃つ国産メロデスバンドたちの魅力にぜひ触れてください!!
-スペイン-
①Rise to Fall
②Vhäldemar
③BLOODHUNTER
-国内O.A.-
④Galundo Tenvulance
⑤Unarmed Crowd
⑥Vesper the Aerial
①Rise to Fall
2006年に結成、2008年に自主で1stアルバムをリリースするとすぐにDisarmonia Mundiのエットレに見出され、彼が主宰するレーベルCoroner Recordsへの所属が決まり日本盤もリリースされるなど期待の新人としてデビューした新世代メロディックデスメタルバンドです。
SoilworkやDisarmonia Mundiといった近未来的な世界観をハイクオリティな音で描いており、2019年にはSoilworkとのカップリングで来日、メロデスファンを沸かせました。
2023年の最新作に至るまで5枚のアルバムをリリースしていますが、最初からレベルが高かったメロディの質や楽曲のレベルは作品を重ねるごとに研ぎ澄まされており、そのスケール感を大きくしています。
かなりの親日家でもあり、SNS上で日本語のツイートを頻繁にしたりジャパンツアーの様子をMusic Videoにするなどとても親近感が湧くキャラクターです。
モダンな中にも中期In Flamesに影響を受けた確かなクサさが根付いていて、オールドなメロデスファンも思わずニヤッとするフレーズもあります。
ぜひ5年ぶりの彼らを熱い声援で迎えてあげてほしいです。
②Vhäldemar
美食と芸術の地として知られるスペイン・バスク地方にて90年代から活動し7枚のアルバムをリリースするベテランパワーメタルバンド。ヴァルデマールと読むらしいです。
同郷の巨星Dark Moorのレーベルメイトとしてキャリアをスタートさせながらもその音楽性はよりストレート、質実剛健のまさにパワーメタルと呼ぶに相応しいヒロイックな力強さを持ったものとなっています。
個人的にもスペインのバンドと言えばSilver FistやCentinelaといった暑苦しすぎる漢メタルのイメージが強かったので、ジャンル違いとはいえ共演できることがめちゃくちゃ嬉しいです。
また、こういったバンドにありがちなメタル一直線すぎてメロディやファストなギタープレイが少しおざなりになるといったこともなく、拳を突きあげながら熱く勇壮なメロディ、弾きたおすギターに咽び泣くことができます。
2024年にリリースしたばかりの最新作『Sanctuary of Death』はそんなバンドの四半世紀に及ぶ活動のまさに最高地点と呼べるような素晴らしい内容になっており、現役バリバリであることを示してくれています。
知名度は低いが優れたクオリティを持つアーティストたちの作品をリリースし続ける信頼と実績のRed Rivet Recordsより日本盤が出ているので、ぜひそちらをチェックの上で拳を掲げに来てください!!
③BLOODHUNTER
"太陽の沈まぬ国"スペインの首都マドリードを拠点に活動するメロディックデス/ブラックメタルバンド。
Diva Satanicaと名乗る美女がデスボイスでボーカルを務める……というとまんまArch Enemyフォロワーかと思うところですが、彼らはもう少しデス~ブラックメタルの邪悪さを取り入れたより癖のある楽曲を武器にしています。
過去作においては正直かなりマニア向けないなたさがあったのですが、最新作となる2022年の『Knowledge Was the Price』にて一気に進化を遂げ、メタルの王道然としたメロディや展開のカタルシスを提示するようになりました。
ティム “リッパー” オーウェンズのゲスト起用やアルバム最後に収録されたChildren of Bodomのカヴァーなどもそうした変化を物語っていると言えます。
これだけのアルバムとステージ映えするフロントマンを携えながら話題になっていないのが不思議ですが、おそらくリリース時期がまだコロナ禍の影響が大きかった2022年だったこともありそう……今回の来日を機に注目をかっさらってほしいですね!!
④Galundo Tenvulance
2020年に結成し、2枚のEPを経て2023年にSpiritual Beastより鳴り物入りでフルアルバム『Lunar Eclipture』をリリースした国産シンフォニックメロデスバンド。
リブユウキ氏のアートワークが示すようなラスボス感のあるシンフォニック性とブラストを多用する絢爛なメロディックデスメタルをベースにしており、国内のメロデス勢の中でもアーティスティックさが際立っている印象です。
そんな中で野獣のような咆哮を轟かせるボーカルのMARCHO兄貴が最近脱退し、新ボーカルとしてSAOさんが加入。新体制初のシングルが早くも10月2日に控えるなど動きが速いです。
個人的には一度、親交があるMARCHO兄貴体制でライブ観たかったし対バンしたかったのですが、そこはまぁバンドという共同体の宿命みたいなところがありますので、両者の今後を楽しみにしています。
名古屋公演の出演となるのでお近くの方はお見逃しなく!!
⑤Unarmed Crowd
東京が世界に誇る銀翼系メロディックデスメタルバンド、Unarmed Crowd。ツアー最終日の東京公演での出演です。
20代のメンバーで構成されながらも90年代イエテボリにあった暗黒デスメタル性を確かに継承したうえでのメロディックかつエクストリームなメタルをプレイしており、ステージングも含めて若手らしからぬという言葉も不要なぐらいの貫禄を見せつけて慟哭好きの心をかっさらっています。
自分としてもイエテボリ神社でもthe Art of Mankindに「アナームド絶対連れてきて!!」と熱望して出てもらったぐらい好きなバンドです。
未だフィジカルでの作品リリースがない状態で話題性十分であり、ここからリリースなどを経てさらにその名声は国内外を問わず広がっていくでしょう。
ぜひこのタイミングでチェックしてその足跡に参加してください!!
⑥Vesper the Aerial
皆さんご存知かとは思うのですが私がボーカルを務めるメロディックデスメタルバンド、大阪公演に出演します。
1stアルバム『Devote Eternal』リリース後の凄まじい熱量だった新潟公演、続くOmnium Gatherum / Re-Armedというフィンランドの強豪たちとの共演を経て、正直バンドとしてめちゃくちゃ脂が乗っております。
⇩脂の乗っている様子⇩
年内で地元大阪のライブは残すところあとこの10月7日のみとなっていますので、ぜひ遊びに来てください!!
今回の公演はEVPのシステムに基づいて普段であれば一定のチケット売れ行きがないと公演が成立しないのですが、Rise to Fallなど来日バンド側の強い意向で未達ながら開催決定となったようです。
この想いに応えるべくフロアを熱気で埋め尽くしてアツく出迎えてあげたいので、関西そして全国のメタルヘッズの皆さん、何卒ご来場のほどよろしくお願いします!!!
⇩チケット確保はこちらからできます⇩