【GASでIoT】GASとラズパイでおこなう、お手軽データ・ロギング&フィードバック制御〔最終1/2〕~ハードウェアの準備~
この記事のシリーズでは、Googole Apps Script(GAS)を利用して、日常生活を便利にする事をテーマにしています。
GASへのアクセスは、通常はキーボードから文字情報で行いますが、「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」というシングルボードコンピュータを介することで、文字以外の情報をインプットする事ができます。
今回はラズベリーパイとGASの協業により、インプットした温度センサーの情報を使って、電気鍋の制御を半導体リレーを用いて制御する事を行っています。
今回はまとめとしての最終前の記事で、まずハードウェアの準備についてのまとめ記事になります。
本記事では実装コードをご紹介していますが、様々な理由により、この説明通りにいかない場合がしばしばあります。申し訳ありませんが、プログラムについても自己責任・自己解決でお進めくださるよう、お願いいたします。
あまり長時間の調理はノイズなどでうまく行かない事がしばしばありますので、2~3時間を目安にしてください。
ラズベリーパイでのプログラムは電源投入時に自動実行させず、プログラム画面から手動で実行させた方が無難です。
今回のテーマは、複数のアプリが介在しますので、予期しない不具合も起こりやすいと思います。運転中は装置から離れない様にしてください。
システムの概要
以下の図の様になります。
Google Apps Script(GAS) が、ラズベリーパイ、スプレッドシートにアクセスして制御します。
ラズベリーパイには、温度センサと半導体リレーがつながっています。
半導体リレーによって、電気なべを On/Off し、温度を制御します。
ラズベリーパイ側のハードウェアご紹介
ハードウェア側の制御は、温度センサで得られるデータをインプットして、電源スイッチ用の半導体リレーを動かして行います。これらは「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」を介して機能させます。
ハードウェア制御の中心~ラズベリーパイ Zero WH~
今回は、WiFi通信を介してWEBサイトにアクセス可能なタイプの中で、2022年6月時点で、最も廉価タイプである、ラズベリーパイ Zero WH を使います。
インプット情報 ~温度センサ DS18B20~
インプット情報は、1-wire仕様の温度センサである、マキシム社の DS18B20 を使います。防水タイプを選びます。
上記のセンサには、赤(電源)、黒(アース)、黄(信号)の3本の導線がありますが、ラズベリーパイで「1-wire」を使用する設定にした上で、以下の様に繋ぎます。
黒:アース
赤:3.3V電源
黄:GPIO4ピン
信号線と電源線の間に4.7kΩのプルアップ抵抗を忘れない様にします。
実際の配線は、ラズベリーパイからはジャンパー線を引いて、ブレッドボードで接続する様にする等します。
制御部品 ~半導体リレー~
最終的なアウトプットは、電気鍋に対するOn/Offの制御ですが、制御部品としては、半導体リレー(ソリッド・ステート・リレー)を使います。
インプット電圧は3~32V直流、アウトプット電圧は24~380V交流(10V以下)の規格を選びました。
安全のため、電気なべのワット数に応じたヒューズを選び、回路に実装します。ここでは、電気なべが200W程度⇒2Aなので、少し高い5A程度のヒューズを選びました。
これにより、過電流があった場合も半導体リレーの制限値である10Aに達する前に、電気が遮断されます。
ヒューズホルダも忘れずに調達します。
その他、配線のための100V延長ケーブルと、
ラズベリーパイから出る細いジャンパー線をリレーにつなげるための端子を調達します。(サイズが不明な場合はセット品が無難)
これにジャンパー線を半田づけしておきます。
配線
延長コードの途中をカットし、一方にヒューズを、他方にリレーを挿入します。ヒューズホルダとの配線は半田づけ、半導体リレーとの配線はネジにより固定します。
上記囲み部の様子です。配線後は、十分に絶縁テープで被覆しましょう。
更にこれをガラス瓶など、絶縁性が高く、熱に強く、熱を逃がしやすい容器に入れます。
100円ショップのガラス瓶に入れたところです。白いケーブルは延長コード、赤いケーブルはラズベリーパイにつなぐジャンパー線です。
正しく配線されたか知るには、赤いケーブルを3V以上の直流電源に、極性に気を付けてつなげます。
直流電源の電圧によって、リレーのスイッチが入ると、リレーの表示灯が赤く光るはずです。
この赤いケーブルは、ラズベリーパイに対し、以下の様につなげます。
マイナス側:ラズベリーパイのアース
プラス側:ラズベリーパイのGPIO26番ピン
最後に延長ケーブルのメス側を、電気なべにつなげます。
今回は、アイリスオーヤマ製のスロークッカーを使いました。
更に、中の湯を攪拌するために、USBの5V給電で動く小型のポンプを調達します。
電気なべには、温度センサと上記のポンプを一緒に入れます。
ここで一旦切ります。
ソフトウェアは、次回の記事でご説明します。
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