研究者を目指している方のために(3)
はじめに
本日は、研究者を目指している方がなかなか知る機会が無い、研究者の研究発達ステップについての私見を紹介します。原著論文が執筆できる様になった、博士号の学位を取得したと言うだけでは、足りないと言う話しです。
自律した研究者になるために
学部生の頃から卒業研究を始め、大学院修士課程に進学して研究の概要を学び、博士課程に進学して原著論文の執筆、国際学会発表、博士論文の執筆、学位審査を経験して博士号🎓を取得した時の達成感は忘れることができません。 これらの過程は、研究者のスタートラインに立つ権利を得た様なもので、自律して研究ができることを説明するものではありません。
自律した研究者とは
自分で研究が自立して実行できる者です。ただし、自立すれば自律できるとして良い訳ではありません。自分で研究が自立して実行できるとは、研究チームのリーダーができることを含みます。研究チームは、研究に非常に興味がある同職種、研究経験が乏しい新人、統計学の専門家、データ収集の協力者、他職種の方、研究経験が豊富な方などから構成されます。構成年齢も様々、職場も同職場とは限りません。また、研究に対する興味関心も様々で、メンバーの興味関心を高めること、多様なメンバーをチームにまとめる教育とリーダーシップが研究チームのリーダーに求められます。
どうやって自律した研究者になれば良いか
これまで研究者を目指している方のために、いくつかの私見を紹介しておりますので、ご覧になってもらいたいです。
良い研究者を目指し、研究者のポジションを獲得するシンプルな話しの詳細を共有したと言う点においては、新奇性ある原稿かと思っています。そして、今回の原稿では、研究に興味があまり無い方を教育し、多様な考え方をまとめあげるリーダーシップと言った影響力を鍛えていきましょうと言う話しです。
影響力をどうやって鍛えれば良いか
上下関係よりも平等感、対等感、協調感あるコミニケーションを自然にできる様にする。私生活から研究に至るまで、優劣をつけないで、いましょう。
質問🙋♀️するスキルを磨き上げましょう。相手を攻撃する様な質問のスタイルはセンスが悪く、自分が求める回答に相手を誘導する様な質問のスタイルは幼稚です。このどちらかのスタイルに該当する方は、人望が無く、偉そうにしている割に実力が無いことが多い。相手を嫌な気持ちにさせずに、的を得た質問ができる様になりましょう。
明るく笑顔が多くなるような、ライフスタイル、研究スタイルを追求しましょう。苦労を楽しめる余裕は、相談しやすい雰囲気と高度な課題解決力を育てます。
指示出しよりも、一緒に考え、一緒に取り組むことに専念してみましょう。相手を尊重し、意見を聞くこと。そして一緒に考え、取り組むことが大事です。
人一倍、意欲的に取り組み、やる時はやる。休む時は休む。遊ぶ時は遊ぶ。メリハリがある生活を心がける
一年に一回は影響力を内省する
影響力が広がっているかを内省して、修正していく試みが重要です。研究に興味がなかった後輩が研究についての関心が高まっているように思える、後輩が学会発表に挑戦しようか考えはじめている、大学院進学について興味を持ちはじめたこと等は、良い例の一つです。ただし、ほとんどの場合において影響力の拡大が実感できないかと思います。それはなぜか、影響力の鍛え方が偏っている可能性が高いかもしれません。影響力は能力+人間性から構成されると考えていますので、上記に述べた影響力の鍛え方を参照してみることをお勧めします。
まとめ
最初から完璧な人はいませんが、リーダになれる人となれない人に別れます。それは、自律した研究者になれる人となれない人が存在するということでもあります。自律した研究者の将来は、比較的良く、かといって自律していない研究者であっても教授職を得ることも可能です。ただし、リーダになれる自律した研究者は、年齢が増すにつれて影響力が拡大していきますので、博士号を取得してからは良い研究者になるために、教育とリーダーシップを念頭におきましょう。
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