見出し画像

大学教授になって英語を教えよう!:はじめに

はじめに:今なぜ大学教授なのか?


このnoteでは、大学教授、あるいは教授まで行かなくとも大学の専任職を目指すためのノウハウを提供することを目的に書いています。しかも、教授になって「英語を教える」、つまり英語専門の教授になることを目標にして、いろいろ書いていきたいと思います。大学院で英語専門の課程に入り、博士号など学位をしっかり取得してこの道に進みたいという人に加えて、特にセカンドキャリアとして、つまりビジネス界など大学とは異なる業界から大学人を目指そうとする人に読んでいただければと思っています。私自身も大学卒業後は高等学校の英語教員としてキャリアをスタートしました。その後いろいろと紆余曲折を経て、大学教員の道に進みました。若い頃もしっかりと研究を続けていたと思いますし、高校の英語教員から大学の英語教員になるのは比較的簡単だろうとたかをくくっていましたが、それは大きな間違いでした。そこに存在したのは大きな、そして分厚く堅牢な、そして高い壁でした。その壁を打ち破って大学教員としてのセカンドキャリアを得たわけですが、同じように異業種からセカンドキャリア、あるいはサードキャリアとして大学教員を目指す方に少しでも役立つ情報をお伝えできればと思います。もちろん、正統派のキャリアパスといいますか、大学院で英語専門の課程に入り、博士号など学位をしっかり取得して大学人を目指したいという人にとっても有益な情報をたっぷり提供したいと思います。なお想定しているのは私立大学です。なぜ国公立大学ではなく私立大学を目指した方がいいのかについては今後ぼちぼちとお伝えしていきます。

「えっ、大学ってどんどん今後潰れるんじゃないですか?」、「そもそも教育業界そのものが斜陽産業ではないのですか?」という声が聞こえそうです。でも、それを考慮に入れたとしても、やはり大学の専任教員は職業として魅力的です。今後いろいろな魅力をお伝えしたいと思いますが、一番大きな魅力は、やはり何といっても

自分の好きなことができて、自分の好きなように生きることができる!

ということだろうと思います。確かに、今後ますます大学経営は困難な状況になることが予想されます。そのため、給与もそれほど高い水準をキープできない可能性もあります。また、今後実際に景気が上向くとすれば一般企業の給与水準が毎年どんどん上昇するのに対して、相対的に大学教員の給与はあまりぱっとしない感じになるだろうという予測もできます。しかし、そうであったとしても、「自分の好きなことができて、自分の好きなように生きることができる」というのは大変大きな魅力であると思います。

大学教員の仕事としては、まず授業があります。これはある程度他の先生たちと歩調を合わせなければなりません。つまり自由度が小さいかもしれません。特に、全学共通に展開する英語科目のように、同じタイトルの科目を複数の教員が担当する場合、教科書は担当者全員が同じものを使わないといけないということがあるでしょう。かつては同一タイトルの科目、たとえば「英語Reading 3 」といった科目があっても、担当教員が好きなように教材を選んで教えることができた時代がありました。古き良き時代です。しかし、教育の品質管理が問われる今日ではこのような悠長なことができる大学は少ないと思います。

とはいえ、大学院レベルの高度な授業ではないとすれば、たとえばもともと英語学専門の教員が英会話を教えるなど、簡単なことであるはずです。あるいは英語教育専門の教員が英語購読の科目で短編小説を読む授業やTOEIC対策の授業を担当するというケースも、先生にとってはさほど負担になることではないはずです。逆にこういうことができない、あるいは大きく抵抗を示すような英語教員がいるならば、その人は英語教員としては失格であるといえるでしょう。

そもそも共通の教材を使って、自分の自由が少し効かない状態で仕事をするというのは確かに不満が残るかもしれませんが、そんな事はごく微細なことだと思います。会社として決められた数値目標があって、そのために何が何でも毎日がむしゃらにその目標達成のために朝から晩まで働くというのは、苦痛ではないでしょうか。もちろん自分自身がそのようなノルマを課されて、そのために頑張るというのが好きであれば問題ないのですが、ほぼ100%自分が個人的にやりたいと思わない仕事を毎日やらされるというのは、苦痛以外の何物でもないでしょう。この意味で大学教員は大変恵まれた環境にあるといえます。

授業以外の業務としては、各種委員会の委員の業務、入試業務、大学の各種広報活動への協力などがありますが、これらについてはまた別の機会に書いてみたいと思います。また、これも別の機会に書きますが、案外しられていない大学教員としての権利といいますか、恵まれた条件についても情報共有をしていきたいと思います。

書いていく内容ですが、思いついたことをその都度どんどん書き込みたいと思いますので、記事の内容は系統的に連なっていくことはあまりないかと思います。この点ご容赦いただければ幸いです。

筆者は2024年3月に最後の職場となった大学を定年退職しました。守秘義務などの制約はあるものの、大学から離れ特定の大学との利害関係はもはやありません。このため大学在職中には書けなかったこともこちらのnoteではある程度公にすることができると思います。ただ、記事によっては有料にさせていただくこともあることをご了解いただければ幸いです。

それでは、また次回の記事で。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?