出生数減少の実態
今年の出生数が70万人割れとなる見通しで「相当ヤバい」と騒がれていたようなので、少し詳しく見てみる。
近年では30歳が最も出生率が高い年齢となっている。
"出生数=出産可能年齢の女の人口×出生率"だが、出生率が高い30歳前後の人口の減少ペースは近年では緩やかになっている。
それなのに出生の減少ペースが速いのは、出生率が低下しているためである。若い世代の出生率低下に加えて、それを相殺していた30歳以上の出生率が2010年代後半から頭打ち~減少に転じている。
コーホート別に見ると、1980年代後半以降に生まれた世代に出生率低下の兆しが表れている。
出生率低下の主因は婚姻率の低下である。
例えば、28歳の既婚の割合は1985年が78%、2020年が42%、出生率は1985年が0.19、2020年が0.09とそれぞれ約半分だった。
ある"エキスパート"は3つの原因を挙げているが、
20代の経済状況が悪化していないことなどから2と3はnegligibleであり、1の「結婚観・人生観・社会規範の変化」が決定的要因であることがほぼ確実である。この要因による非婚化・少子化は人類普遍的なので、政府の政策では少子化を止めることは極めて困難だと考えられる。
補足
天野のこの👇推測は正しい(ここから先の掘り下げは的外れだが)。
ゆとり教育が失敗した主因に、強制されたり適切に誘導されなければ勉強しない(できない)子供が少なくなかったことがあるが、非婚化も本質は同じで、皆が皆「好きになって行動に移す力」を持っているわけではないので、自由に任せると結婚できない男女が大量発生(約3割)してしまう。
男女一組から生まれる子の数は平均2人となるのが世界標準なので、3割が非婚ならコーホート出生率は1.4になってしまう。
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