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Pro-Career Story 株式会社10X 取締役CFO 山田 聡さん

こんにちは、Professional Studio広報担当です。
弊社は、”経営幹部人材輩出のエコシステムを創る”をミッションに掲げ、スタートアップ幹部人材のキャリア支援を行っています。

Pro-Career Storyでは、スタートアップ幹部への転職に成功した方々の、転職に至るまでの経緯や考え方、どのように成功に至ったか、転職後のリアル等を1名ずつ掘り下げてご紹介していきます。

今回は、株式会社10X 取締役CFOの山田 聡さんへ、10Xへ入社されるまで、そして今後の展望や転職のアドバイスまで伺ってきました。

山田 聡 株式会社10X 取締役CFO
三菱商事株式会社でロシア・カザフスタン向けの自動車販売事業・現地販売会社のM&A及びPMIを経験。
その後、米系PEファンドであるCarlyle Groupに参画し、おやつカンパニーやオリオンビールの投資・PMIを実行。Wharton MBA(2017年)。
2020年3月に株式会社10Xに参画し、現在は取締役CFO

ご経歴/仕事内容

2008年4月〜2015年7月 三菱商事株式会社

2008年4月〜2011年6月
自動車事業本部

2011年6月〜2012年10月
Rolf Import LLC @ Moscow(出向) 副社長付 カザフスタン販社事業担当マネージャー(在ロシアの自動車販売会社にてカザフスタンへの子会社設立・事業立ち上げ責任者)

2012年10月〜2015年7月
自動車事業本部 ロシア地域における自動車事業関連投資先のM&Aや中古車関連新規事業の立ち上げをリード

2015年8月〜2017年5月 Wharton MBA(留学)

2015年7月〜2017年5月
経営学修士(Finance, Marketing&Analysis, Entrepreneurial managementのtriple major)

2017年7月〜2020年3月 Carlyle Japan LLC

2017年7月〜2020年3月
Senior Associate おやつカンパニーの経営支援やオリオンビールのM&A/PMI案件を担当

2020年3月〜 株式会社10X

2020年3月〜2020年8月
BizDev & Head of Finance

2020年8月〜
取締役CFO エクイティ&借入による資金調達、法務/財務管理機能の立ち上げ、コーポーレート部門の立ち上げ、SOの導入、新規顧客セグメントの開拓などをリード

Q. 現職に転職する際、どういった選択肢を考えていましたか?(転職、独立、副業など)

転職に当たっては以下3つの選択肢を検討していました。

1,PEファンドに残る
2,上場後のスタートアップへの転職
3,アーリーステージスタートアップへの転職

Q. 現職に転職することを選択をした理由は何でしょうか?またその際に決め手となる選択基準は何でしたか?

世の中に対して中長期でより大きな+α(変化の大きさ)の価値創出をしたいという思いからです。

具体的には、PEファンドでは「ガバナンスコントロール」 x 「リソース(人材や資本)」という変革を促す要素が揃っていましたが、企業変革の打ち手はどちらかというと不確実性の低い現状の改善(連続的)に留まることが多かったです。

そのため、この「ガバナンス」・「リソース」に加えて、「非連続な(特にテクノロジーに関連する)打ち手」が加われば大きな産業変革に繋がるようなインパクトを創出できるのではと感じたことがきっかけです。
そうした可能性を求めて、テクノロジードリブンなスタートアップへの転職を決めました。

上記の視点の中でインパクトも重要と捉えていたので、特に長期でどのくらい大きな山を登ろうとしているか、登れるポテンシャルがあるのか、という感覚を重視しました。

Q. 今回以外に、キャリアを選択する際に大事にしている基準や考え方はありますか?

「企業カルチャーの濃さ」
- 企業の一体感を作り出す原動力となる

「一緒に働く人の本気度」
- 熱の高い職場で働くことは楽しい

「会社として重視している時間軸」
- 短期より長期

Q. 転職後、今までの経験やスキルが通用したと思うことを教えてください。

▼経験面
・経営/役員レベルとの折衝経験(特に弊社はクライアントの小売企業の経営陣に対してサービス提案していくフェーズが多く、パートナー企業との協議で活きています)
・事業戦略に準じたMVVの強化
・中長期戦略をベースとした社内外の戦略的ステークホルダーマネジメント(非連続な事業成長の機会創出のための社外リレーション構築)
・PEの様々な事業承継案件で経験した、企業が50-100年生き残っていくために必要な資本政策やカルチャー構築の留意点

スキル面
・エクイティ調達&銀行との借入交渉(最適な資本構成での資金調達)
・重要な契約交渉(パートナーの大手企業との契約折衝のマネージ)
・financial modeling(パートナーとの価格交渉や自社の事業計画作成)
・インセンティブスキーム設計(IPOまでの組織戦略を踏まえた適切なSOスキームの導入)

Q. 転職後、今までの経験やスキルが通用せずキャッチアップが必要だったこと、苦労したことを教えてください。

ソフトウェアサービスの導入に向けたプロジェクトマネジメント
全く経験知のないフィールドで、クライアントとの期待値調整やスケジュールマネジメント、仕様理解を適時・適切に行っていくプロセスマネジメントにおいてキャッチアップが必要でした。

▼半年や1年後への不確実性が高い中での意思決定
大企業やプロフェッショナルファームと比較して、意思決定や軌道修正の決断タイミングなど求められるスピード感がスタートアップでは圧倒的に早く、スタンスの修正が必要でした。

Q. 同じバックグラウンドで転職を検討している方に向けてアドバイスをお願いします。

① 小さくても良いので、事業やプロジェクトの戦略・PL・組織・プロセスマネジメントの全てにおいて責任を持ち、主体的にリードする経験をしておく

② (アーリーステージのスタートアップの転職においては)カルチャーフィットや既存の経営陣との相性・補完性をしっかり確認する

の2点がCFOとして活躍する上では大事だと思います。

特に大企業やプロフェッショナルファームからアーリーステージのスタートアップにジョインする際には、自身の今まで得てきた経験やスキルで1日目から会社の成長に貢献しつつ(貢献できる領域が明確にあること)、他方で新しいことを同時に学んでいけるような環境であること(ラーニングしやすい環境であるか)がベストだと思います。

また、採用やパートナー候補との協議、投資家との協議など様々な場面で会社のミッションや取り組んでいる事業領域についてプレゼンし続けることになるので、本当に会社のミッションや事業領域が自分にとって心の底から重要なものだと腹落ちしていることも言動一致を担保していくために重要な要素です。

Q. 同じポジションへの転職を目指している方に向けてアドバイスをお願いします。

まず第一に、特にアーリーステージのスタートアップのCFOロールでは、通常のファイナンスロールに閉じず、事業やプロダクトの理解の深さ/そこに対する関与/貢献が強く求められます。
故に、プロフェッショナルファームなどでの事業計画立案や戦略立案のフェーズだけではなく、その実行フェーズにハンズオンで深く携わった経験がある方が自然にキャッチアップしやすいと思います。

2点目として、比較的汎用的なスキルが求められる大企業/プロフェッショナルサービスと比較して、スタートアップでは働き方や求められるスキルなどに関して企業ごとの差分が大きいということを知っておいた方が良いです。

実際同じCFOというロールでも、企業の置かれた状況によって必要とされている役割には大きな差があり、状況に合わせた適切な領域での貢献が求められます(上場準備が重要、新規事業開発が重要、巨額のプライベートラウンドでの資金調達が課題、組織開発/強化が重要...etc)

故に、どのスタートアップに自身の価値観やスキルフィットがあるかは、じっくりと確認するのが良いと思います。いろいろな人から話を聞いたり、実際にインターンなどで試験的に働いてみるなどのプロセスを通して相性を確認していくことが重要だと思います。

Q. 今後のご自身のキャリアや将来の展望を教えてください

スタートアップに転職してきて一番面白い点は、日々自身の重要な意思決定を実際にどんどん実行に移すことができるので、「意思決定のPDCAサイクルが超高速で回ること」です。
これはプレッシャーもかかりますが、それ以上に意思決定へのフィードバックがかかり、その精度が徐々にシャープになっていく感覚が非常に面白いなと思っています。
将来の展望は、こうした経営者としての自身の成長を通し、10Xを大きく成長させ、そのプロセスを通して、スタートアップが数兆円規模の事業価値を創出し、永続的に価値提供し続けられるモデルケースを、再現性の高い形で確立していくことです。

山田 聡 株式会社10X 取締役CFO
▼Twitter: @syamada0

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ファイナンス・コーポレート部門では、FP&A・Tax&Accounting・Legalやコーポレートエンジニアなど様々なポジションでの一人目採用を進めています。

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最後に

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。
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