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【プリズンライターズ】オレたち今日も塀の中Vol.5

ぼくは、この10年半で相当数の本を読んできた。
本は、自分の 知り得ぬ世界へ連れて行ってくれるし、新しい世界を教えてくれる。

自分以外の人間の生き方と考え方も教えてくれる。
刑務所の中で、辛い時、苦しい時、寂しい時…、どれだけ本に救われてきたことか、わからない。

何より、物語の中の名セリフの数々。
読む度にその時々で意味も変化したりで、同じ言葉なのに、全くちがうものにもなる。
自分が、そういう名セリフや言葉に支えられ たように、もしも、ぼくがそれらを皆に教える事で同じように救わ れる人が居るならば…?
やるっきゃないっしょ?と、いうことで、 様々な本(小説・雑誌等々)から厳選した「ことば」を紹介したいと思います。

「パピヨン」アンリー・シャリエールの中からの名セリフから。
「孤独に息がつまりそうで、たとえ不愉快でもよいから誰かの顔を見たい。声をききたいと思った。とりわけ、人の声を何とか耳にしたいと切望したのだ。」これ。
刑務所に居ると不条理な懲罰に遭い、罰房にぶち込まれた時に、すごく思うんです。(共感者多数?)

「激しい生き方をしようと思えば、孤独、完全に孤独に なる必要があった。」そう。孤独だからこその激しさもあるけど、刑務所に来てみて思うのは、孤独にも、質があるとゆーこと。

「おれたちは少しづつ自由の身になることを学んでゆくんだ。」
刑務所だろうと、社会に居ようと、「自由」とは何か?それを知ることが大切。

「大きな犯ちを犯した後も、人間が永久に破滅しなければならないということはない。今まで忍ばねばならなかった経験の後で、永久にくじけてしまことに甘んじぬように。」大きな 犯ちをしたとしても、破滅以外の道も絶対ある。

だからこそ …「毅然とした態度を保つように、あわれみも、赦しも乞う必要もない。男じゃないか。お前は絶対に希望を失ってはいけない。」
あきらめたら、そこで試合終了っすよ。

「人は何かを選んで生きていく。そしてその選択は波風を起こし、他の誰かに打ち寄せる。周囲に影響を与えていく。選ぶことは怖い。しかし、何も選ばないという選択肢だけはこの世にはない。迷いながら、間違えながら選び歩んでいく。」

もうーね、とにかく読んで?「パピヨン」。
とりあえずその他名セリフ、どん!
「遠回りした分、手に入れた答えがずっしりと心に残る。」
「自分の中に残っている相手の言葉を大切に咀嚼する時間も大切にする」「人生をやり直すことはボタンをつけ直すようなものではない」

ーーーどうでしたか?
何か、ほんの少しでも心が感じるものはありましたかね?
もし、この投稿が誰かの心に良いものとなっていたり、この本を読むきっかけとかになってくれたら、嬉しいですー。

で、もし好評なら、またこういう内容の投稿もして行こうと思いますー。
でも、あまり王道系小説は読まなくて、隠れた名作集が大好きなんで、好みに合わないかもですが…。

最後に嬉しい報告!!P.W.R vol.5 (注・ホームページ上のプリズンライターズの投稿を、受刑者会員は見れない為「PRISON WRITERS REPORT」という冊子を作成し、受刑者に配布しています)で、おいらの投稿が何と5位に!!わーお。
他の人と比べて文才も文章能力もほぼ0のおいらの投稿を読んでくれて、本当にありがとうございます!!
あまりの嬉しさに元々少ない理性を捨て去り、正気を失うとこでした。
あぶねー。笑
でも、読んでくれる人が居るからこそ、「また書いてみようかなー」と思うし、投稿する度に次のテーマや日常の事をどう書こうかと考える事で、少しづつ教養 が身に付いています。

自分が塀の中で腐らず前向いて、成長が出来る場所でもあります。あ!PRISON GALLERYにも作品出したので、皆観てくだせえ!!
文章より、絵の方が特…(ほら、ミスった)得意なんで!!ではこれにて看板。

Ganxta.3127 2024/6/16


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