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実録!!医療刑務所~体験記~

医療刑務所はどんなところ(?)

過去、わたくしが過去1年2ヶ月の間、受刑者として務めた医療刑務所について記憶をたよりに体験記を書いてみます。もちろん実話であります(笑)

ちなみ今回ご紹介する医療刑務所は以下の2ヶ所となります。A級の初犯刑務所です(患者の受刑者のぞく)

八王子医療刑務所
東日本矯正成人医療センター

自分は2017年、八王子医療刑務所の経理係として入所したのですが以前から八王子医療刑務所は閉鎖されると言う事でして・・・
2018年の1月中旬、八王子医療刑務所に入所する全受刑者が、新設された東日本成人矯正センターへと移送される運びとなった次第です。

───記憶は2017年へと遡ります。

当時わたくし、とある罪状により裁判で1年半の有罪判決を受けまして。
そこに至るまで留置所で3度、再逮捕されて60日過ごしましたが本当にしんどかったですね・・・
その後、保釈されて裁判所で実刑判決の告知、収監と言う流れでした(苦笑)

立川拘置所に収監

その時は、拘置所と言う所も始めてですし凄く緊張した覚えがあります。所持品検査の後、股間はおろか尻の穴まで見せると言う行為が本当に屈辱でした。まぁ見る方も嫌だとは思いますけど(苦笑)

拘置所では警察署と同様に称呼番号と言うものが与えられます。
未決の間(刑の執行が確定する前)は私服で特に作業をするもなく読書したりラジオを聞いたり、30分の屋外運動(個室)をしたり、お菓子やカップラーメンなども食べれますし、刑務官もあまりうるさく言ってこないので割と居心地は良かったと思います。

ちなみに起床後と夕食後に点検があります。

刑務官から「点検用意」と言う号令がかかると部屋のドアの前に安座または正座で待機。刑務官が自分の部屋の前で「番号!」と言うので、称呼番号「〇〇〇〇番!」と言わなければなりません。
動いたり脇見も禁止ですので留置所と比べると少し厳しめかもしれませんね。ただ、基本的には独居で綺麗な施設でしたし、食事も美味しかったので住めば都のような感じでした。
たぶん他の拘置所も同じような感じなのではないでしょうか(不明です)

少し話が前後しますが、拘置所に収監されてすぐ刑務官から控訴するか否かを聞かれました。わたくしは刑期も長くないと言う事もあり控訴しない意向を伝えてありましたので約2週間弱ほどで未決期間が終わり、拘置所内にて刑の執行開始。めでたく(涙)既決囚となりました。

既決になると荷物をまとめ他の階の独居房へ移動。また称呼番号も変わります。上下、エメラルドグリーンの居室着、頭は拘置所の受刑者の手により金髪ロン毛から丸坊主へ!

わたくし囚人ですよ!みたいなスタイルに(苦笑)

そして既決になると懲役はスタートしてますから室内にて労役が課せられます。平日のスケジュールを思い返すと少々曖昧ではありますが確か・・・

6時50分:起床
7時10分:朝食
7時50分:作業開始
10時:運動(30分間。アナウンス後、希望者のみ報知器を押す)
12時:昼食
12時50分:作業開始
16時20分:作業終了
16時40分:夕食
17時:点検(終了後、余暇時間。テレビなし、ラジオは18時から)
21時:就寝

この流れだったかと思います。だいぶ忘れています(苦笑)
既決囚になると作業開始時間になると、衛生係(立川拘置所に務める受刑者)が紙袋を作る為の材料を入れてくれるので、それを毎日ひたすら作ります。作り方については衛生係が教えてくれます。

そう言えば作業中、隣の房の受刑者が刑務官から凄く怒鳴られていました。
「てめぇ!背中を壁につけて作業してんじゃねぇ!娑婆じゃ好き勝手やってたんだろうけど舐めるなよ!」と。そんな怒鳴られてる受刑者は・・・

車椅子のおじさんです。

比較的、娑婆でも好き勝手できなかったんじゃないかな?と心の中で思いながら聞いていました(苦笑)でも罪を犯した受刑者ですから仕方のない事なのでしょう。

次に運動時間ですが、未決の時と違って集団での運動でした。ですので他の受刑者と、何したの(?)だとか刑務所はどんなところ(?)など不安ですから色々と情報を聞いていました。また運動時、刑務官から前へならえ右へならえなど刑務所に行った時に必要となる動作を教わります。ちなみに整列後、番号!と言われるので基準者から順に番号を言っていくのですが以下の通りとなります。

1(いち)
2(に)
3(さん)
4(よん→✕、し→〇)
5(ご)
6(ろく)
7(なな→✕、しち→〇)
8(はち)
9(きゅう→✕、く→〇)
10(じゅう)

これは、たぶん番号の呼び方は、どこの施設も一緒なのではないでしょうか。はじめて収監されるご予定の方は参考までにどうぞ(苦笑)

次に、食事ですが受刑者である衛生係が「配当~」と言って、食器口から食事を入れてくれます。出来立てなので、温かいですし美味しかったです。
食後は「空下げ~」と言われたら、食べた食器を食器口に置いておきます。
中では当たり前ですが、食べきれなかった分は必ず一つの容器にまとめて食器口へ戻します。万が一、部屋の中に置いておいて見つかったら懲罰です。
懲罰については、追々説明しようと思います。

さてどこの刑務所に移送されるのか(?)と言う事で、分類と言う部屋に何名かごとに集まって簡単なテストみたいなものを受けさせられます。また個別に生い立ちや学歴、事件の事なども聞かれます。希望などがあれば前もって伝える事もできます(あまり意味ないですけど)

そして、ついに突然!拘置所から刑務所へ移送される日がやってきました。

朝食後、担当の刑務官(おやじ=先生)から「移送だから荷物まとめて」と告げられました。緊張するわ心配だわで戸惑っていたら「お前なら大丈夫だよ」と言われて安堵した記憶があります。
移送者は数名いましたけど皆、急いでキャリーケースに荷物をまとめ私服に着替え整列。そしたら偉そうなオッサンから一言。

「君達には八王子医療刑務所へ行ってもらいます!」

え(?)八王子医療刑務所(?)別に持病は高血圧くらいで肉体的にも精神的に問題はないのに何で(?)そう思いながら手錠と腰縄を付けられ、ステップワゴンに乗せられて立川拘置所から八王子医療刑務所まで移動しました。久々に車窓からシャバの景色を見て、しばらくおさらばかとテンションが下がった記憶があります。

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