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妙にカッコいい言葉

最近の風潮として、妙にプレゼンが上手でカッコいい言葉を使う人がいる事に気付きます。 話の内容自体に嘘はなく、ごもっともな発言内容なので、特に反論する余地はありません。
しかし現場実態を知っている人間から見ると、その言葉に捉えどころがなく何か光るものが欠けてる様にも感じます。


「レトリック」という言葉をご存じでしょうか?


これは、話し手が聞き手を納得させたり、印象づけたりする為の手法やテクニックの事です。
「修辞法」とも呼ばれ、比喩、誇張、反語、倒置などがその代表例です。
海外では、プレゼンテーションやパブリックスピーチの場で重要なスキルとして用いられています。
例えば米国のケネディ大統領の1961年の大統領就任演説での有名なフレーズをご存じでしょうか? 「国があなたの為に何が出来るかではなく、あなたが国の為に何が出来るかを問うのです!」
この言葉は、レトリックの好い例として今も語り継がれています。
 
一方で最近の企業の風潮を見ていると、言葉巧みに美しいプレゼンをする人が増えてきています。
しかし よく聞いてみるとその内容に実態が伴わないケースが少なくありません。
これはテクニックが先行し過ぎて、現場実態や真の課題が置き去りにされてのではないでしょうか。
それでも多くの聞き手やマネージャークラスの人達は、その美しい言葉に感心し過信してしまう事が少なくない様です。
 
ここで、古代の有名な諺を1つご紹介します:
「牛がいない所では飼い葉桶はきれいだが、豊かな収穫をもたらすのは牛の力である」
 
この言葉の意味がわかりますか?
そうです。実態を伴わない処からの言葉は綺麗で耳障りが良いかも知れないが、実態に基づく処からの言葉には、本物だけが持つ泥臭さが宿っている、と言えます。 
私達は、この「本物の泥臭さ」を見抜く目を養い、経験を積みながら成長していきたいものです!

元記事(ホームページBlog)⇒ https://prismx.jp/presentation/eloquent-but-empty-words/
 

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