音楽と絵画を旅する
" LIGHT テート美術館展 光
ターナー、印象派から現代へ "
光を辿る美術史の展示会を愛でてきました。
国立新美術館は、初めて伺ったけれど。近代的で洗練されていて、光が館内に溢れる美しい場所でした。
そんな光溢れる美術館での今回の展示会は、まさに..LIGHT がテーマ。
ウィリアム・ターナーをはじめとする絵画や写真、印象派から現代に渡る..英国はテート美術館所蔵作品の数々が、展示されている。
今回来る目的としていたのは、ターナーの作品を鑑賞するため。
アーティストでありミュージシャンである、松岡英明さんの作品 "light and colour"..
まさにこのタイトルと同名のアルバムや楽曲は、この絵画たちのvisionから象られ、インスパイアされて創られた作品でもあり。その絵画たちが、今、英国より来日しているのである。
今回はなんと、知らずにいたのだが、その対となる作品.."shade and darkness"も、隣同士に飾られるというミラクルな展示会でもあったのだった。まさか、まさかである。
わたし個人の、それぞれの絵から感じたバイブレーションは..こうだ。
"light and colour"
既に光の中に在るという感触。
"shade and darkness"
暗闇から光へ向かうトルネードを感じる。光への道筋のような。
二作品共、とにかく奥行きや光と陰の陰陽の色彩描写が..素晴らしい。
この絵達が、まだずっと存在し続けている事。こうして眺める機会が人生に訪れた事に喜びと感謝をあらわしたい。そんな気持ちになる。(大袈裟)
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美術館で作品を愛でる時。毎回向き合う際には、どのような視点で眺めたらその作品達の美や魅力を感じ取れるだろうか? ..と。自分なりのポイントを模索しながら、楽しみ方を見つけつつ、鑑賞するのが好きなのだが。
今回も、そんな事を思いながら鑑賞していて。この二作品の時空間や立体感をより感じ取る角度を発見。
個人的には.. (この撮影した写真のような角度で) 斜め横から愛でると、より作品の奥深さや世界観に引き込まれるような氣がした。
ご参考になるかは、人其々の感性にお任せだけれど。新たに、記録としても追記しておこうと思う。(2023.08.28)
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遠近法や立体感を感じる展示、モノクロームから語られる写真や。
あと、以前作品を拝見して魅了された、ジェイムズ・タレルの作品も良かった。
" レイマー、ブルー "というタイトルの、青くて四角い部屋。
金沢の21世紀美術館にある、" タレルの部屋 "から見上げる、空の青さにも通じるものを感じる。
..青い部屋の浮遊感。
眺めていると..足元からふわりと浮かんでいるような錯覚が生まれてくる。そんな、不思議な空間だった。
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この、" 星屑の素粒子 "と名付けられた作品も素晴らしかった。
透明な三角のパネルを貼った、丸い球体が、空間に浮かんでいる様は..宇宙の図形を思わせる。
..どこか遠く、懐かしく、眩しい思い出のような。
今回は、国立新美術館の建物やその空間もとても美しかったので。写真にたくさんおさめてきた。
光溢れる、素晴らしい美術館と展示会。この展示会にピッタリの場所ではなかったかな、とさえ思う。
出会いは偶然、いや必然的にやって来るものである。
素晴らしいこのタイミングに、感謝したい。ありがとう。祈
2023.7.29
光溢れる真夏の夢の中で..