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悔しかったこと|ママ女医に疲れた

実は、、、メンタルについての記事をつらつら書きためていたのですが、そんな最中に本当にメンタル崩壊して休職が目前に見えてきていました。幸い、上司が気を利かせてくれ業務量軽減措置をとり、有給を取らせてくれたので休息が取れ、なんとか持ち堪えました。

メンタル崩壊中に管理職の先生と面談することがあったのですが、その面談が本当に最低で何の解決にもならず、悔しさで泣けてきたのでそのことを記事にしてみます。



ママ女医に疲れた

まず、なぜメンタル崩壊していたかというと・・・
もう『ママ女医』に疲れました。
ママして、お医者さんとしてして患者対応して、さらにママ女医ヘイトを溜めないように日中はできることはなるべくやる、残業も出来る日は嫌がらずにやる。。。

当たり前の事ですが、朝起きてから寝るまでずーっとフル稼働なのです。仕事は業務量が多く、休憩時間もお昼ごはんを10〜15分でかき込む時間のみ。さらに立ち仕事も含まれるので肉体的にも疲労します。ここ最近は担当患者も多く(自分のキャパ+2〜5人を担当していた)、また重症患者(管理が大変、急変するのではないかと業務外でも緊張する)、珍しい経過・疾患の人(文献を調べたり検査が立て込んだり患者や家族もなぜ治らないのかと不信がるため説明対応など増える)がいたり、病棟が散らばっている(院内を歩き回るため回診が大変・慣れない病棟ルールや知らない看護師とのやりとりにストレス)などなど・・・。

とにかく、身体が疲労して、また仕事面でも複雑なケースが多かったので神経を使うことが多く、精神的にも疲弊していました。
そうするとなかなか回復しないので、「疲れた・・・休みたい・・・仕事辞めたい・・・」となっていた訳です。
私は以前、適応障害になり休職を経験したことがあったので、このままいくとやばい!以前と同じ道を辿りそう!とピンときました。
なのでメンタルクリニックを予約し、上司にも相談しました。
そして有給取得に至る、というところです。有給がなんとか余っていたのでよかったですが、もしなかった場合でも、欠勤してでも休んでやる!と思っていました。


地獄の面談

さて、面談の話に戻ります。
上司の計らいで幹部の医師と話す機会を設けていただきましたが、、それが本当に最低でした。
事前情報として、休職秒読み状態ということが伝わっていたかはわかりませんが、おそらく、業務量が多くて疲弊しているのでなんとかならないかを相談したい、という要件でセッティングしてもらっていたと思います。
幹部の先生から言われたことを要約すると、『君が大変と言っている業務は、昔は今の半分以下の人数で回していたんだから贅沢だよ』というような内容でした。
ちなみにその時代の医師は朝から22-23時ぐらいまで毎日労働していたようです(それ回せてないだろ、と心の中で突っ込む)

『9-17時 週4勤務(医師は平日のうち1日は研修日というものが与えられることが多いです)で働けないならもうどこでも働けないよね』
なーんて言われた訳です。
(あとは先生の業績や自分がいかにいい上司であるかの自慢が繰り広げられるクソ面談)

世の中に『フルタイム復帰』とか『フルタイムワーママと』かいう言葉があるように、フルタイム勤務と子育てをするってすごいことなのよ。なぜ、女医は当たり前にフルタイムを強いられるのか?(医師の時短勤務制度はデメリットが大きすぎるため選択しないが)
当直勤務を免除してやっている、という態度をとられなくてはいけないのか。(実際に勤務してくださる先生達には感謝していますし頭が上がりません。制度の問題としての愚痴)

もうこの猿との面談は意味なし!!と思い適当に相槌をして時間が過ぎるのをやり過ごしました。
最後に一言。「子供との時間大切にしてね。僕にも子供いるからさ。まあ全部奥さんに子育て任せっきりだけどね。じゃまたね」

・・・でしょうね(怒り)

メンタル崩壊して休職記事やママ女医の記事を読み漁っていたので、その時にピンときました。

『普通の門』と『ピンクの門』の話ーーー

あお@女医ワーママ,最終更新年,「子持ちの女医は完璧な医者になれない」に対する、5年越しの反論。,note,2020年6月


『子育て』と聞いて思い浮かぶことだけが『子育て』じゃないから

面談の後、帰りの電車では悔しくて悔しくて涙が止まりませんでした。
でも、どんなに悲しくても辛くても疲れてもママを休むことはできないのです。
夫に事情を話し、少し和らいだものの、子供と触れ合っていても、ふとした瞬間に涙がこぼれました。子供は心配しているのかはわからないけれど、不思議そうに私を見ていました。

夕飯を食べ、子供が食べこぼした床のご飯粒や水を拭きながら、また悔しさや憤りが湧き上がってきました。
保育園に送り迎えして、ご飯を作るだけが子育てじゃ無い。
遊ぶだけが子育てじゃ無い。
使ったご飯を床に投げつけられたり、ソースでベタベタの手で「抱っこ抱っこ!!」と泣かれたり、床に飛び散ったご飯粒を拾ったり、、こんな惨めなことも子育てなんだから。

先生は面談でこう言った。
「僕は忙しいけど仕事はハッピーにしたいからね。だから充実してるんだよね」
それは先生がやりたい仕事だけをしていたから。自分のしたいことだけをしてるから。

あの先生は床を拭いたことなんてないんだろうな。やりたいことばかりで良かったですね。
やりたくないことも、理不尽なことも、毎日毎日、朝晩仕事の前にやってるんですよこちらは。

先生が好きに仕事に没頭してハッピーに働けてるのは、それを裏で支えた奥様や子供達がいるからなのに。
何も男性にも育児をしろと言っているわけでは無いですよ。仕事が忙しても、子育てをしてる人が身近にいれば、想像することはできるはずです。
なので先生は、全くの無関心状態で今もいるんだなと。

独身の先生に言われるのなら仕方ないですが、子供がいる人に言われたことが腹立たしかったです。

育児より仕事の方が楽

我が家は夫と私の育児割合は本当に半分で、夫はかなり育児参加をしています。
夫も私も『育児より仕事の方が楽』という意見で一致しています。

育児中の女性の社会参画は増えていますが、やはり現実的には、まだ体制が整っていないのではないでしょうか。
私がママ女医/ワーママであること疲れ、関連ワードで検索しているのもありますが、やはり仕事が続かなくて転職やキャリアを諦めるケースが少なくないように思います。(中には、体力おばけ・圧倒的気の強さ・超人で当直もしながら乗り切る猛者もいますが)

幸いにも、今の同世代では育児に参加する男性も増えていますから(私の周りの男性医師も育休を取ったり、医療界にも光が見えている印象です)、男性も育児の大変さを理解してくれることで、この先より男女共に、育児中でも闘病中でも介護中でも、皆が働きやすい社会になればいいなぁと思います。
そして古い価値観の件の先生の様な人が淘汰されていきます様に(面談内容を根に持っています)

参考文献・記事

文献
下園壮太: ワーママが無理ゲーすぎてメンタルがやばいのでカウンセラーの先生に聞いてみた。. 時事通信社, 2023

かなりポップなタイトルですが、中身はかなりしっかりしています。元自衛隊衛生科隊員としてカウンセラーとしてご活躍された下園壮太氏によるメンタルケアの方法、うつっぽくなる仕組み、思考回路として陥りやすい罠などが述べられています。こちらの本はメンタルの記事でもっと詳しく紹介していきたいところでした。疲れた脳(ワーママの脳みそって霧がかかった様に処理能力落ちていますよね?!)にもスッと入ってくるやさしい表現と文体で比較的すらすら読めます。

引用記事

あお@女医ワーママ,最終更新年,「子持ちの女医は完璧な医者になれない」に対する、5年越しの反論。,note20206月,(20241113日,https://note.com/tonarinotokage/n/na5606ba86f00).

ママ女医のあお先生による記事。普通の門やピンクの門は孫引用になりますが、地獄の面談を経て、あお先生の記事が思い出されました。
他の記事もとてもおもしろく、共感の嵐なので、これからも拝見していきます。


さいごに

noteでいろんな方のお話を拝見していると、1人じゃないんだと励みになります。

有給で1日休んだだけで、悔しさからこんな記事を書けるほどまで回復しました。おそらく、面談後休まずに仕事をしていたら2〜3日ぐらいでメンタル完全崩壊して休職に追い込まれていたかも・・・。

これからの目標は、『休職しない様に無理せず最低限の労働をしつつ、適宜休む』に変わりました。身体を壊さないように、もう少し頑張ります。







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