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悲劇の日本ダービー?! 2番人気のスキルヴィング、レース中に亡くなる!!
こんにちは。
先日の日本ダービーはご覧になりましたか?
結果は4番人気のタスティエーラが、最後に中団から抜け出し、1着となりました。1番人気のソールオリエンスは追い上げたものの、あと一歩届かず2着!結果、混戦レースとなりました。
そして、その後、17着で最後に入ってきた2番人気のスキルヴィングが、ゴール後、ふらふらと歩いた後、レース場でクリストフ・ルメール騎手が馬から降りたのです。その直後、スキルヴィングはレース場にバタンと倒れ込んでしまいました。
心配そうに駆け寄るルメール騎手…..
ところが、その時、スキルヴィングはすでに急性心不全で亡くなっていたのです。 衝撃でした。
心不全とは、ご存知のように、心臓が機能不全に陥り、心臓の動きが弱まるか、停止してしまうことです。競争馬がレース中に心不全を起こすケースは年間平均4.9頭もいるようです。なぜか。
最近の競馬は、馬にとってはアスリートな競技です。500キロ近い体重、プラス人を乗せた状態で、四本の細い脚だけで、時速70キロ近くの速さで数分間疾走します。体には相当の負担がかかっていることが想像されます。
また、心不全以外で、競走馬が走れなくなる一番多いケースは足の怪我とも聞きます。馬に対する過度な負担と合わせて、それを支えるためのアスリート食として食べている「カロリーの高い飼葉」も心不全を引き起こしやすいのではと言われています。
また、通常、レース中に馬が心不全を起こすと、馬はその時点で転倒し、乗っている騎手が大怪我を負うこともよくあるそうです。
しかし、今回のケースでは、ゴール前の直線に入った時、ルメール騎手は馬の異変に気づいて、最後の追い込みをすることを止めたそうです。
つまり、スキルヴィングは、その時すでに心不全の状態であったと思われますが、なんとゴールまで走り続け、しかも、ルメール騎手が下馬するまで必死に倒れないでいたと思われます。
つまり、スキルヴィングは、心臓が痛いのを我慢して、なんとかルメールが降りるまでは、と頑張って立っていたのではないか、と想像されるわけです。
えらいですね。
スキルヴィングとルメール騎手は2022年10月の初レースからずっと一緒でした。つまり二人は心が通じ合っていたパートナーだったようです。そんなルメールを最後に怪我させないように耐えたスキルヴィングに多くの人が最後の感動をもらっています。
そして3歳の早すぎる旅立ちに深い哀悼の意を感じていました。馬の3歳は、人間に置き換えると16歳ぐらいだそうです。
私もそんな事実を知って、深く感動し、同時に彼のご冥福を祈りました。そして「競馬」という人間社会のギャンブルビジネスの中で「競争馬」というのは、人間と同じ、生きている動物なのだな、と改めて感じました。
そして「競争馬」のことについて少し調べてみました。日本では、毎年、なんと7000頭ものサラブレッドが誕生しているようです。そして、その中でレースに出続ける強い馬は一握りで、毎年、5000頭の馬が引退しています。
そして、実は、その引退馬5000頭の99%が殺処分になっているのです!
ネット上では、今回のスキルヴィングを悼むのであれば、他の何千頭の馬に対しても問題意識を持つべきだ、という意見もあるようです。
確かにその通りですね。
調べると、「引退馬協会」という、レースを引退した馬を1頭でも多く残し、第二の道を歩めるよう支援しているNPOがありました。そして、その団体に寄付させていただきました。
https://rha.or.jp/index.html
それでは。