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これだけは知っておこう!デザインカンプ入稿までにやっておく大事なポイント〜色調整編〜

こんにちは、先日から印刷の基本をお伝えしている印刷マスターです!

さてさて、皆さんはもうデザインカンプを作ってもう印刷へと準備してますか?

第一回のカラー編では、CMYKカラーモードとRGBカラーモードがあること。そして特に印刷の色彩指定はCMYKカラーモードを使って行うことをご紹介しました。

CMYKカラーモードでデータを作成し印刷を頼んで、実物を受け取ってみたら「なんだか違うぞ?」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

そうなんです。CMYKでデータを作成・入稿、そして実際に印刷しても色味がPC上でみていたものと違うことはよくあることなので、何を想定しておくべきかのCMYK指定での色についてのポイントをご紹介します。

 

色調整で知っておくこと


1.プログラムで選んだCMYKカラーモードは完璧なCMYKではない

デザインするときは皆さんはどんなプログラムを使ってますか?
フォトショップ、イラストレーターやCanvaなど、最近はデザインを自作されていらっしゃる方々も多いですよね。

それぞれのプログラムでCMYKで色指定しても、PCのディスプレイはインクを使ってません。ディスプレイは実際のインクの色味を最大限予測して画面上に光を使って色味を映し出すので実際のCMYKの色味とはどうしても変わってしまうのです。


2.モニターや環境によって色味が変わる

家電量販店でテレビがずらりと並んでいるのを比べてみて、気づいたことがあるかもしれませんが、同じメーカー、同じ機種のモニターでも光の度合いや種類、設定によっては、映し出される色味や鮮やかさがやはり違います。

また同じ服なのに、日中太陽の下で見るのと夜蛍光灯の光の下で見るのとでは色味が違って見えることがありませんか?

モニターを蛍光灯で見ているときやカフェのダウンライトで見ているとき、そんな環境光がモニターの発光とかけ合わさって、印刷時のCMYKとはだいぶ変わってしまうのです。


3.どんな用紙に印刷するかで変わる

用紙についても、第2回で触れて、多様性に富んだ材質があることを紹介しました。多様なのは材質においてだけでなく、その特性においてもそうなのです。

用紙の表面の色も様々あるので、インクの色と重なることで色が変わってきます。また、各用紙特有のインクの吸収力や乾燥速度により発色が異なってきます

4.印刷時の環境によって変わる

モニターでみるときの環境もそうですが、印刷をしたときの季節や湿度、温度によってもインクが染み込む速度が変わってしまうので、全ての色をディスプレイで見て設定した色と同じように表現することは難しいです。


納得する色を出すまでの対処法


完璧な解決方法はありませんが、できる限り近づける対処方法はあります。

1.サンプル申請をすること


まず気になる会社があれば、商品の無料サンプルを取り寄せてみて、その発色を確かめてみると良いでしょう。もしサンプルの中に目指している色に近い色がある場合は参考にして、仕上がりのイメージをつかむことができると思います。


2.様々な印刷会社へ依頼すること


同じデータで様々な印刷会社に一度依頼してみてください。一度上がってきたものをサンプルとして見て比較し、思う発色ができているところに再注文をかけると、想定した色に近付けることができると思います。

■    まとめ

色は様々な影響を受けながら目に入ってくるものです。
印刷物をデータ作成の時想定した色に近付ける作業は必要なものだというつもりであらかじめ見積もっておくと、トラブルを未然に防ぐことができます。

では、今回のまとめです。

・PCで指定したCMYKは完璧ではないと知っておく
・様々な要因で印刷された色はデータとは異なるものと知っておく
・印刷会社と色を調整するつもりでサンプル取り寄せや試し刷りを想定しておく

以上をおさえておけば、仕上がりも納得いくものにより近づくのではないでしょうか。

次回も皆さんの役に立つ印刷にまつわるお話しをお伝えします。

では、また!