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これだけは知っておこう!デザインカンプ入稿までにやっておく大事なポイント〜加工の選び方編〜
加工の仕方も多様にある
こんにちは、先日から印刷の基本をお伝えしている印刷マスターです!
さて、女性の皆さんでメイクをなさる方は多いと思います(突然ですが)。最近は男性の皆さんもメイクをなさる方が増えていますよね。メイクは、より部分を強調したり、個性的な印象を与えることができる効果です。
![](https://assets.st-note.com/img/1689816027495-yPR64LA9Kz.jpg?width=1200)
印刷において加工はメイクと同じようなもの。インクだけではできない表現で個性を与えることができます。
今回も、MEGAPRINTの服部さんにサンプルを囲んで加工のお話を伺います。多彩にある加工の中でも特に3つの加工についてご紹介します。
より個性的にしたかったら加工を選べ
――服部さん今日も宜しくお願いします。
宜しくお願いします。
――またたくさんのサンプルをありがとうございます。ひとつひとつすごく個性的ですね。圧巻です。
![](https://assets.st-note.com/img/1689814238202-ZMSBTz9RzQ.png?width=1200)
はい。1つ1つ違った特徴があると思います。
――インクだけにない華やかさがあります。
個性的で独創性のあるインパクトを文字や柄につけることができるので、加工を使うことによってより印象的なデザインが可能になります。
キラキラが高級感を演出する箔押し
――こちら、文字や絵柄がキラキラと輝いています!なんと呼ばれる工法なのでしょう?
![](https://assets.st-note.com/img/1689814447550-Zotn0GotKs.png?width=1200)
箔押しと呼ばれています。その名の通り、さまざまな色のついた箔に圧をかけて用紙に付着させることで、このキラキラした部分を作ることができます。
――インクとは見え方が全然違うんですね。
インクではこの煌めきはなかなか表現できません。ポイントとして強調したい部分に使ったりすると高級感も個性もでます。色展開も幅広いのでご希望のお色味が見つかるはずです。
――何か注意することとかあるんでしょうか?
位置ずれが起こったり、透明効果やグラデーションはできません。また、こちら、繊細な表現は少し不得意です。7pt以下の細かい文字や1pt以下の細かい線は再現できない場合があったり、箔が剥がれてしまったり、かすれてしまったり、潰れてしまったりします。
――でも、この銀箔の箔押し、女性の細かい髪の毛部分などが綺麗に出ていて、繊細な印象です。
![](https://assets.st-note.com/img/1689814564312-jtaREZjqo1.png?width=1200)
箔の色や表現によっても繊細な印象をつくることは可能です。
――箔押し加工では用紙の質感とコントラストがついて、強調したい部分が強調されます。かつちょっと個性的な印象を与えることができますね。
陰影ある表現を目指すならエンボス・デボス加工
――(1つのサンプルを手に取って)こちらは?
![](https://assets.st-note.com/img/1689814641063-1WoOwBZ3vr.png?width=1200)
エンボス加工です。特定の場所に型を押して、圧を加えることで、用紙の表面に文字や絵柄を浮き出させて立体的な陰影をつける加工です。
――見え方も面白いですが、手で触った感じも味わい深いですね。
確かに、用紙の表面に立体感がつくので、格調高い高級感を持たせることができそうです。
無地の紙の上でロゴや形を表現して、紙素材そのものの色目や質感を伝えるといいでしょうね。
――あえて印刷をしないで、シンプルにナチュラルな感じにもデザインできそうです。
そうですね。ざらりとした紙を選んでいただくと、より手触りを楽しんでいただく形で、触感に訴えるデザインになりそうですね。
――そうですね。あと、この黒にツヤ黒が乗っていて、とってもかっこいい。
![](https://assets.st-note.com/img/1689814727243-NW0HKCwII6.png?width=1200)
これはさらに、マットコートの用紙に、部分コーティングとエンボス加工を組み合わせて、コントラストをつけています。全体の色は黒単色なのに、きちんと文字も見えますよね。
――こちらは逆に凹んでますね。スタンプを押し込んだようなストーリー性があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1689814806930-O8N6Ngr9i1.png?width=1200)
はい。デボス加工です。同じように特定の場所に型で圧力を加えてできる凹みが立体的な陰影をつくります。
――こちらも注意しておくことなどありますか?
こちら用紙全体を型押ししますので、もちろん片面のみの加工です。例えば、前面で凸状にした場合、裏面は凹状に凹みます。また、7pt以下の細かい文字や1pt以下の細かい線も表現できない場合があるので、それに気を付けてデザインしていただければと思います。
――今回も面白いです。加工でも多様性があって、デザイン心がくすぐられますね。触っているだけで発想がふくらみます。
是非皆さんにはサンプルを取り寄せて、実際に触って感じる質感や光によっても変わるニュアンスや加工などを感じていただきたいです。
――今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
まとめ
今回取り上げた加工も本当に多彩。
加工で見え方はもちろん、質感もより強調されたり、高級感が上がったりするのですね。実際触ってみたり、目の前で光の具合を見てみたりすることで、いろいろなデザインの可能性を妄想してしまいました。
さて、今回もまとめです。
・箔押しは金属感を表現できる
・エンボス・デボス加工は立体的に表現できる
・箔押し・エンボス・デボス加工は線や文字のポイント数に気を付けてデザインすること
ぜひぜひ、みなさんもデザインの妄想を膨らませるためにも、また頭にあるデザインが実際どんな仕上がりになるのかを確信するためにも、サンプルを取り寄せてみて実感してみてください。
ではまた!