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『脳科学セールス』#2
変化の扉を開くのは共感
この本を読み終わった時、読者は、自分がこれまでに受けてきた伝統的な営業研修で教わった内容では、脳の一部にしか働きかけられないことに気づくだろう。しかも残念なことに、その一部とは、人間の脳の中で最も頑固で、反抗的で、懐疑的で、変化を嫌う部分なのだ。
2つの対象的なスピーチをもとに何が人々の印象に残るかを語っています。
しかし、従来の営業トークはその逆を行っていると。
著者は営業トークに必要なことは、まず人と人との信頼関係を築くと同時に専門家としての信用を得ることだと言います。
内側から外側に働きかけるのが正しい順番だと。
『7つの習慣』に「変化の扉」として以下の引用があります。
「説得されても人は変わるものではない。誰もが変化の扉を固くガードしており、それは内側からしか開けられない。説得によっても、感情に訴えても、他人の扉を外から開けることはできない。」
観音扉を内側に向かって無理やり開けようとすると壊れてしまいます。
この引用では「感情に訴えても」とありますが、ここで言っているのはただの泣き落としのこと。
泣き落としは同情や罪悪感を誘発することが目的ですが、本書で言う「感じる脳」に働きかける目的は共感を生むこと。
共感を生み、相手の心が内側から震えることによってのみ、その人の主体的な行動を促せるのです。
一人では読みきれない『7つの習慣』を皆で読む実践会を開催しています。