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PieceCHECK(2023-5) 3次不等式の成立条件

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。KATSUYAです。

YouTube動画をUPしました。今回は最新の大学入試からお届け。ですが、慶応大学(薬)の3次不等式の成立条件に関する問題です。
思考時間は4分、解答時間は約8分としますが、出来れば多くの解法を考えてみましょう。

こちらの記事では、答えを静止画像にて掲載しておきます。静止画像の方が記載内容は少し詳しめです。
よろしければ動画と両方ご覧になってみてください^^

解答

【解1】・【解2】

【解3】


解説

$${\bm{x\geqq 0}}$$のもとで3次不等式が成立する条件です。

【解1】は、制限付き不等式成立条件の原則に従っています。2次関数で学習する原則です。

制限ありの不等式成立条件 → 最大・最小の問題に帰着

拙著シリーズ『Principle Piiece 数学Ⅰ~2次関数~』p.65

これにより、左辺の最小値が0以上であればよいと分かりますので、その条件を求める方針です。c>0なので極値は必ず持ち、位置関係から場合分けも必要なく答えることが出来ます。


【解2】は相加平均相乗平均の関係を用いる方針です。
$${x^3+10=x^3+5+5}$$とするところが少しテクニカルですが、本問のようなタイプでは使えることが多く、汎用性は低くないでしょう。
拙著シリーズ『Principle Piiece 数学Ⅱ~微分法~』p.48~49でも紹介しています。
本問は穴埋め問題でしたので、思いつけばこの解法が最速だと思います。


【解3】は定数分離原則に従っています。$${c}$$の入っているところが1次の項だけなので、3次関数と原点を通る直線の上下関係に視覚化できます。

文字定数入りの方程式の解の個数は定数分離で視覚化

拙著シリーズ『Principle Piiece 数学Ⅰ~2次関数~』p.82

原点を通る直線が$${y=x^3+10}$$に接するようなタイミングを求めますので、まず接点をおくんでしたね。

曲線外から引いた接線 → まず自分で接点をおく

拙著シリーズ『Principle Piiece 数学Ⅱ~微分法~』p.15


1.解けた人は、今後の勉強はじっくり演習をしましょう。
2.解けなくて、原則を知っていた人は、思考時間を長くする演習をしましょう。
3.解けなくて、原則も知らなかった人は、原則集めからやる必要があります。

Piece CHECKシリーズでは、出来あがった答案からは見えない部分を解説していくことで、「なぜそうやって解くのか」「いったいどこからそんな答案が生まれるのか」に答えていきます。

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