<経営の話 幸運>

<経営の話 004>
読者の方から質問があったので急遽予定変更

利益の出ない田中屋せんべい総本家はなぜ潰れなかったのか?

最大の理由は「幸運」!
自分でもあの状態から良く生き延びたなと思いますww
今だから笑えるんだけどね

本当の本当の理由は、
「優秀な税理士と二人三脚でやって来たこと」
これに尽きる。
私自身も財務、会計、経営上必要な数字に関することは
税理士とそれなりに話せるように勉強しましたが、
最終的な数字の判断はプロにお任せしました。

そーいえば、これもモーレツに頭抱えたんだけど
18年前、経理の担当者に売上見せてっていうと
1日の全店舗の売上合計額しかなくて、、、月次も部門別もなく
時間がもったいないからやらなくていいとの指示だったそうで(涙)
で、社長は何の数字見てたかっていうと、ずっと株価見てました。
儲からない菓子屋やってるのバカバカしくなってたんだろうね。
ですから私は絶対に投機、ギャンブルはやりません。
自分で働いて稼いだお金しかいりません。

また話それた。
私が経営者として理解していることをすごくざっくり
利益=売上−費用
なんですが、これは損益計算書(PL)に表されます。
この一年経営してどうだったか?という微分された数字。
一方、貸借対照表(BS)はこれまでの経営を積分した数字。
会社が潰れるか潰れないかはBSをチェック。
個人的に立て直しはPLよりBSキレイにするの大事と思います。
あとBSもPLもなんですが、単なる数字の羅列を
自分なりに読み解く作業が必要です。
数字を割り算して、なんとか率をチェックするより
1つ1つの数字の中身をこれはどういう結果で積み上がったのか
どんな意味があるのかを把握する必要がある。
これは経営者しかできない仕事。どんな優秀な税理士でも無理。

で、どうしたかっていうと
売上と費用の中身の質を変えていったんです。
具体的には って少しだけど
・役員報酬を下げて、給与や賞与に回す。
社長が余分に持ってる(生活費以上の給与)1万円。
10人の従業員に1000円ずつ給与として分けたらもっと活用されます。
この提案をすんなり受け入れてくれた両親には感謝してます。

・営業部を廃止して製造部に回す。
毎日配達に明け暮れてた営業部員、
日持ちのする煎餅ですから配達の回数減らしたって
売上ガタ落ちなんてしません。その分作りましょう。
ウチの商品買ってくださいもやめました。

・店舗減らした分、百貨店などの売上を増やす。
直営店減らした分、全国の百貨店さんとの取引を増やしました。
作って配送すればいいので、その分作れます。

売上も費用も同じようなへっぽこ数字だけど、
その中身を少しずつ変えていく。
当たり前ですが、仕事の中身が変われば、
費用の中身も変わってくるんです。

ここで売上増やせばええやんとツッコミが入ると思うんですが、
煎餅の焼き手が減っていって、製造量がないので
売上増やしたくても増やせなかったんですよ。
その他の商品売ってカバーしようなんて気もさらさら無し。
一刻も早く職人を増やすには、増やせる状況を作るには?
こればっかり考えてました。
そのためには「値○げ」です。
これは別で3回くらい書けますのでまたゆっくり。

キャッシュフローについては
借入金返済に対する発想の問題で
借りたお金は返さなきゃいけないけど
返した分はまた借りればいい
(金利の負担は続くけど、返済負担のプレッシャーは減る)
って考えられるようになったのが強かったです。
焦って全額返す必要はなく、返せる分だけ減らしてけばいいのかと
これは結構目から鱗でした。
とすると多少の赤字は怖くなくなるんですわ(ホントはあかんけど)
まさしく潰れなきゃオッケー!

説明になったかな??
テクニカルな話は優秀な税理士に聞いてください。
紹介しますっw

あと、経営の話なんで社員が頑張ってくれたからとか
当たり前の話はしません。今後も多分


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