<ものづくりの話 天使の歌声>
<ものづくりの話 005>
小麦粉を国産に変えて数年後、お砂糖も国産に変えました。
北海道産の甜菜糖と奄美大島の洗双糖のブレンド。
これも小麦粉と同じような理由で変更しました。
相変わらず職人さんたちの反対にあいましたが、進めるもんは進めます。
甘みの質が全然違う。
上白とザラメの時より甘みに角が少なく柔らかさを感じます。
音でいうと金切声からボーイズソプラノに変わった感じ。
小麦粉と同様に味を優先して、艶(見た目)を犠牲にしました。
そして、その数年後お味噌を自分で作るようになっちゃいました。
きっかけは昔の職人さんが遊びに来てくれた時の一言。
「昔の味噌はもっと固かったし、風味もしっかりしとって全然違ったよ」
それから少しずつ研究が始まって、2年後には100%自社製造までこぎつけました。
あそうそう、お味噌というと何年か熟成しなきゃならんと思ってる人がほとんどでしょう。
みそ入大垣せんべい用のお味噌は西京味噌に近いもので
糀の割合が多くて、塩分濃度が低い甘味噌。
最近流行りの糀甘酒の要領で糖化酵素を活性化させて
2週間から1ヶ月程度で早期熟成させます。
だから、何べんでも何べんでも試作できちゃうんです。
だから2年間、ある程度納得できるクオリティにするまで
ずっと悶々と一喜一憂しながらやり続けました。
ちょうど新作出せ出せ期間でもあったので、相当苦しかったです。
現在自社で作ってるのは、塩分かなり控えめの糀めちゃめちゃ多めの完全オリジナル版。
みそ入大垣せんべいだけのために作ってるお味噌です。
ちなみに、試しに味噌汁にしてみたましけど我が子らは全く食べませんでしたw
その頃まで来るともう職人さんたちは諦めていました。
抵抗しても反対しても無駄やなと。
あいつは言い出したら聞かんから、とりあえずやってみよかと。
職人が若返ったのもあるけどねw