<経営の話 ビゲンだけど白髪は増える>
<経営の話 055>
2001年の田中屋せんべい入社から前年売上を超えたことは3回くらいしかないんじゃないかな。
暗黒期は店舗、取引先、洋菓子、喫茶、縮小しまくってきたのでやむなしとも言えますが
それ以降も微減、微減、ビゲン白髪が染まらず増えるのはなぜ??
イケイケどんどんに見えるようだけど、そんなことはない。
あちらが上がれば、こちらが下がる。
重点項目は良くなっても、全て上手くいってトータルで良いなんてことはできなかった。
ずっと書いて来たように店の暖簾は一緒だが業態は全く別物に変化した。
洋菓子、喫茶業だったのをせんべい製造販売業に変えて来た。
自社製造比は10%から90%まで引き上げた。
安く仕入れていた煎餅を自社で焼いたらアホみたいにコストがかさんだ。
ブラックだった労働環境を少しずつ変えていき
利益より優先して職人を採用し、育成し続けた。
自社製造比が上がると言うことは製造量=売上を意味する。
作れなければ売上は上がらない。
どんどん引退していく職人さんをカバーし、減らさないようにするのが精一杯で売上が増えるほど製造量を増やせなかった。
どんなに知恵を絞っても、一人ブラック企業で夜仕事しまくっても下がっていく製造量は増えなかった。
そして、全く実感のないハリボテの好景気(改ざんだった)は庶民から可処分所得をジリジリと奪っていった。
(続く)