<ものづくりの話 やんちゃ坊主が好き>
<ものづくりの話 004>
承前)みそ入大垣せんべいの配合は代々伝えられて来たものを守っています。
とはいえ、戦前の原材料と現代のものでは同じ小麦粉は小麦粉でも品質が異なります。
純粋に伝統を守ると言っても、どうしたって同じものにはなりません。
なので、その時々の素材の特徴に合わせて微妙に調整されてて
今の配合は(一昨年に戻したのですが)昭和57年の記録のものを使ってます。
現在使用している小麦粉は岐阜県産タマイズミを半年以上寝かせたものを中心に北海道産をブレンドします。
15年くらい前に地元の製粉会社がクラシックスタイルで轢く岐阜県産の小麦粉に出会い、
地元の農業者を応援したいと思って、職人さんたちの反対を押し切ってかなり強引にメイン素材を変更しました。
正直言って小麦の品質は外国産が上。
扱いやすく品質も安定しています。
煎餅の仕上がりも同じように焼いてるのに全然違う。
火の抜け具合、焼き上がりの色艶は外国産が断然キレイ。まさに優等生。
しかし、岐阜県産の方がなんとも言えない味わいがある。
小麦粉の風味が強く出る。扱いにくいやんちゃ坊主みたいな感じ。
どちらが私の好みか?もちろん後者。
あとは長い目で見た時に早い時期から地元産の小麦粉を使い慣れておくことが重要と考えました。
なるべく150年前にもあったものを、150年後にもある素材を使いたい。
この辺はまた改めて書きます。