<ものづくりの話 みそ入大垣せんべい>
<ものづくりの話 003>
『創業安政六年、爾来連綿斯業に従事し、常に品質の改良、新種の創製に没頭し来たりしに適々明治初年に至り厚焼きの方法を発見、厚焼煎餅と銘し、又之に味噌を加味し、味噌入厚焼煎餅と銘し発表せしに世の嗜好に適し頗る好評を博せり。是即ち所謂大垣煎餅の始めにして、以来今日に至る迄品質の向上を旨とし、益々販路を拡張し、明治三十九年畏くも時の皇太子殿下の御買上の光栄に浴し、其後屡々各宮家の御用命を蒙り各種博覧会等に於いて受賞すること数十回に及べり。』
昔のカタログやパッケージにに掲載してあったものです。
文体だけでも歴史を感じますね〜
明治元年(1868年)に方法を発見ということですから、
みそ入大垣せんべいは今年で150年。
なんか目出度いお祝いしよと思ってましたが、
創業150周年の時もシレーッと流したので今年も流しそうめん。
ぶっちゃけ何やっていいかわからんのです。
初代が創業から完成までの9年間どんな道のりで
みそ入大垣せんべいの製法の発見にたどり着いたのか?
目下解き明かしたい最大の謎です。
数年前に松屋常盤さんの味噌松風と原材料が全く同じだということに気づき
そのうち味噌松風作りにもチャレンジしてみようと企んでます。
何かしら大きなヒントになるのではないかと期待してます。
その原材料は「小麦粉、砂糖、糀味噌、ごま」だけとめちゃめちゃシンプル。
シンプルだからこそ素材や技術のごまかしがききません。
卵を使用してないのでふわっと浮かずにぎゅーっと固く締まります。
パリンとした小気味良い歯ごたえが脳みそを直接刺激して心地よく、
口に含み噛めば噛むほどじわ〜っと味わいが深くなるしみじみ系煎餅です。