<ものづくりの話 煎餅怖い>
<ものづくりの話 010>
原材料を変えるのはそれほど怖くなかった。
機械化はぶっちゃけスッゲー怖い。
地元の人からは店頭では手焼きしてるけど、どっかの工場で機械で焼いてるんでしょって思われてるらしい。(実際は全部手です!)
先代の時はずっと煎餅の工場はなくて洋菓子とかばっか作ってたから
そんなイメージ持たれても仕方ないとは思う。
だからイメージダウンとかはあんまり気にしない。
手焼きって嘘ついたってしゃーないから。
機械化の怖さというのは技術が失われるとか、質が落ちるとかを懸念してるわけではない。
もしかしたら、機械の方が質の良い安定した品質の煎餅が焼ける可能性があるかもしれない。
問題は、たくさん作れてしまうところにあると思っている。
今だったら一人で1時間100枚程度を焼く。
機械化して1時間1000枚焼けるようになったら生産性は10倍に上がる。
すげー儲かるような気がする。
でも、それが1日1000枚しか売れない商品だったらどうなる?
機械を動かすためにそれだけ売らなきゃいけなくなる。
売るために販売チャネルを増やす、営業を雇う、値下げする、、、
売れてる時はそれでもいい。問題は売れなくなって来た時だ。
作れるのに売れない。不幸の極みだ。大変なことだ。
機械化したから安くなるんじゃなくて、たくさんできちゃうから安くしないと捌けない。
誰得??それだけは避けたい。
あとは根本的に技術として保存というか
現役で手焼きしてる、いつでも手焼きに戻れる状態にしておきたい。
1996年の雑誌サライで老舗煎餅の特集があったんだけど
その時代でさえ手焼きの技術守ってるのは32社でほんの数社。
いわんや、、、
決断の時は近い。
エアリアルのソルトレイク五輪代表だった中西拓ニャンは
私の少し前に競技を始めて一緒にどんぐりしてたのが、ある時期からグイグイ難度を上げて見事五輪に出場した。
「なんでそんなに上手くなったの?」相変わらずの単刀直入の質問攻撃に
「難度上げられると思った時に躊躇しないでやってる。迷ってる暇はない。」
エアリアルで回転数、ひねり数を増やすのはホントに恐怖である。
当然失敗するリスクも高い。そして、失敗したらやたら痛い。
だからウジウジ悩む。明日にしようとかw
やれると思えるだけのトレーニングを積み、
失敗しても大怪我しないだけの感覚を身につけたい。
そして、飛ぶ!
いつやるの? 今ではないw