<経営の話 事業継承>
<経営の話 008>
親子間での事業継承というのは結構壮絶だと思う。
自分はそうだった。
某家具屋さんだったり、○福さんだったり、
そこまで大きくはならないけど
お家騒動的ゴシップネタにまでされちゃう
骨肉の争いにまで発展しかねない。
うちも実際に従業員がドン引くような大げんかを何度もした。
その点、我が家の場合は親父が偉かったと言うよりない。
地元の対外的なことをほとんどお願いしていたのだが、
それを全く表に出さなかったようだ。
尊敬する。
よくお菓子屋の後輩から事業継承の相談を受けるんだけど
いろんな事情があるとは重々承知の上
「事業継承は合法的な家庭内企業乗っ取りだ。実力行使でやるしかない」
と言っている。
親が許してくれないから○○できないとか
自分はこうしたいんだけど、親に反対されて〜
できない理由を親にしてる時点で、責任逃れしてるようにしか思えない。
親から社長の座は譲って「もらえる」かもしれないけど
社長には「なれない」
厳しい言い方だと思うけど、この差は大きい。
私の経験談
帰ってきて数年、私が何か改善しようとすると
ことごとくケチをつけてきた親父に
「親父のやるべきだと思ってること。そして、その道筋。
それを実現するための具体的な方法。
それを親父と私がどんな分担で何をしたら良いか?
きちんと説明してほしい。
それで私が納得して、これをやれば会社が良くなるって信じることができれば全部指示に従います。何でもやります。」
親父:「そんなもんはない。」
「私はこの数年間でこうしたいと思ってこれこれやってきた。
まだまだ実力不足で実現できないことは多いけど、
それはこれからやってかなきゃいけないこと。
これからの数十年の経営責任は私が取るべきもの。
その責任まで取ってくれるんならいいけど、
そうじゃなかったら俺に任せてくれ!」
と激熱で語った二十代後半。
今考えると、実績ないのにその自信はどこから来るんだ???ですが
キャシャーンがやらねば誰がやる
僕が一番ガンダムを上手く使えるんだ
的な若気の至り。
その根拠のない自信を持って仕事を奪い取った。
当たり前だけど、自信があったってそんな簡単に結果なんて出やしない。
左団扇の経営なんて夢のまた夢。
それでも続けていくのが家業。楽しからずや。