<経営の話 オリンピック級の>
<経営の話 062>
覚悟の話で思い出した。
フリースタイルスキーのエアリアルという競技を学生時代とそのあとちょっとやっていた。
スキー履いて、でっかい壁みたいなジャンプ台飛んで、宙返りしてひねってグリングリンして、あんなこともこんなこともやっちゃうファンキーな競技だ。
小学校から高校まではバスケットをやっていて、スキーや体操競技なんかとは全く接点も経験もなかった。
大学入学したての5月GW、新歓スキー合宿に行くと元オリンピック選手や全日本チャンプがゴロゴロいて一緒に酒を飲んでた。夏の練習場に行くと、またそんな人が続々現れて、スキー初心者の私と一緒の場所で普通に練習をしていた。
そんな私達を先輩たちはかわいがって面倒見てくれた。
バスケットでは地区大会でも勝てないようなショッボい選手だったのが、いきなりオリンピック目指してますみたいな環境に触れた。
そのときはレベルが違いすぎてナンノコッチャか訳わかんなかった気がする。
大学に入ってあのままサークル活動としてバスケットを楽しんでいたら、、、
目線とか意識は地区大会とか県大会とかのレベルのままだったと思う。
身体能力も低く、体力もなく、全くやったこともないのにエアリアルを始めて、
いつのまにか全日本選手権に出るのは当たり前になって
上を目指してより大きな舞台に立ちたいと思って練習した経験。
間近でオリンピックアスリートたちと同じように上手くなりたいって練習できた経験。
オリンピックには箸にも棒にもかからないようなセコい選手だったけど。
先日、新聞の取材を受けた時にそんな話になって
この経験は今の煎餅作りに大いに影響してるなって今更ながらに気がついた。
田舎のしがない煎餅屋だけども、私はオリンピッククラスの煎餅屋になるんだと思って商売している。
そんな意識があるなんてこれを書くまで気づかなかったけどね。
小学生が卒業文集にオリンピック選手になりたいって書く夢物語じゃなくて、現実としてある程度オリンピックを間近に感じた経験からお菓子を見ているなあとしみじみ思った。
だから、地域で通用すれば良いと考えて、他所で流行ってるお菓子を真似しないし、業界誌に載ってるような商品を売り場に並べないし、どこかで見たことのある新商品を出さない。
お客さんからしたら、別に気にするようなこだわりではない。
都会で流行ってるお菓子が地元で手軽に食べられた方が嬉しいとも思う。
ただ、そんなことして新商品開発を一生懸命やってるなんて思われたら、かわいがってくれたフリースタイルな先輩たちに申し訳が立たない。
と私は考えているだけで、地域の菓子屋として1番店のポジションも取れてないのが現状。
だけど、商品開発や商品力のレベルで言ったらかなりええとこ行ってると自分では思っている。
自画自賛が過ぎる意識高い系w