<経営の話 事業継承03>

<経営の話 010>
「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」
平重盛が親の清盛の愚行を止めようとして悩む有名な言葉
1000年も前から親子関係ってのは悩ましいのである。
詳しくはこちら
http://d.hatena.ne.jp/nisinojinnjya/20081122

全く孝行息子でない私でも両親とドンパチやるのはやっぱりキッツイ。
仕事とプライベートは別なのはわかるけど、
家族ってのはそう簡単にいかんもの。

忠とか孝とかの真面目にとかコツコツとか一見もっともそうなモラルって
子供の頃に読んだり聞いたりしたウサギとカメとかコブ取りじいさんとか
一見何気ない子供向けのほんわか昔話の皮を被って現れる。
社会的に良い面も多いんだろうけど、そういう道徳とか価値観の強要って
個人的にはじんわり苦しい面も多いなって大人になってすごい感じる。

ここまで書いてしまったので
正直にというか、赤裸々に告白すると
私は闘争が一番激しかった頃
両親を殺すつもりで仕事した。
実際に殺す気は全くなかったけど、
それを厭わないくらいの気持ちだった。
認識が違いすぎて全く会話はかみ合わず、
お互いがことあるごとに衝突した。

「父殺し」は権威に対する革命、体制の崩壊として
文学、映画でもテーマとされてきた。
ギリシア神話のオディプス王、ドストエフスキー、、、
わかりやすいところで言うとみんな大好きスターウォーズ。
映画のゲド戦記なんて最初のシーンで父殺ししちゃうからな。
宮崎吾郎監督は初監督作品の最初に父である偉大な宮崎駿を
殺さねばならなかったんだと思わずにいられない。
あれは凄まじい。
実際に殺すことはなくても精神的な部分で親という存在をどうにかしなくっちゃいけない。
乗り越えるとか、全く気にしないとか、完全に無視するとか
これだって解決方法はない。アドバイスもない。
自分で自分の物語を紡いでいくより手はない。
ただそれを全世界の人たちが古来から歩んできたこととして認識すれば
自分一人の問題と思うよりは幾分楽になるのかもしれない。

親子関係については本当に身を滅ぼしかねない危険性も孕んでいるので、
真剣かつ慎重にやってね。
実際、私はまだ呪いが解けなくて、苦しんでます。


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