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せんべい王子の未来を発明する日々

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2018年10月の記事一覧

<和菓子の話 役職は言い出しっぺ>

<和菓子の話 007>
本和菓衆では正式に「長」という立場を作っていません。
私が「言い出しっぺ」を名乗ってるだけで
なんとなくリーダー的な存在ではいますが、権限や責任があるかと言ったらほとんどありません。

基本的にはやりたいこと、企画がある人が手を挙げて
それに賛同する人がいたら各自で参加するシステム。
その企画の言い出しっぺがリーダーシップとってやる。
だから、正式なトップは必要ないと思って

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<和菓子の話 フリースタイル和菓子>

<和菓子の話 006>
本和菓衆って何?みたいなことを説明しなくちゃいけない時があって
気軽に聞いてこられるんだけど、答えるのはなかなか難しい。

本和菓衆ってなんなんなんだ?
組織の名前。これはまあ一応そうです。
イベント名でもあります。だけども、それだけでもない。
「和菓子をちょっと自由に、楽しく」というコンセプトなんかな。
今ではなんとなく新作発表会的な扱いになってしまっているけど
私たちは

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<和菓子の話 記録と記憶に残る本和菓衆>

<和菓子の話 005>
承前)2013年10月。第1回目の記念すべき本和菓衆、
我々9人に与えられたスペースは日本橋三越の地下一階銀座線口という最高のスペース。
人通りも多く、三越でも最も目立つ場所の一つ。
ただ、ただ、ただ、、、9社で360cmしかなかったんですけどね。
1社あたりのフェイスが40cmという超絶の狭さ。

そんなことはもろともせず、着物に身を包んだ若旦那たちが
自分たちの作ったお

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<和菓子の話 半人前の会>

<和菓子の話 004>
承前)全国銘菓展の初日、全国のお歴々が日本橋三越に集まって会合を開きます。
最近は初日の朝から楽しみにお越しいただくお客さんも増えまして
いかついスーツ姿のお偉いさんっぽいのが何するわけでもなく(ぶらぶらしたり名刺交換会とかしてるw)
売り場に勢揃いしてるのが威圧感ありまくりとのご指摘を受けますが、
全くその通りです。

自社の商品の販売は販売員さんにお任せして、、、まあ、

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<和菓子の話 全国銘菓展>

<和菓子の話 003>
承前)本和菓衆が生まれるきっかけとなったのが毎年春に開催される「全国銘菓展」
すでに70回をゆうに超え、日本で最も歴史ある百貨店催事のひとつです。
三代もしくは60年以上の歴史を持ち志高く地域で頑張ってるお菓子屋さんの集まりである全国銘産菓子工業協同組合が主催し、日本橋三越の春の名物催事でもあります。

そんな催事もその長い歴史の中で全然集客できない時期がありました。
それ

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<和菓子の話 本和菓衆事始め>

<和菓子の話 002>
タイタニックは2度見た。
源氏物語は古文の授業で習った気がする。
ピアノは弾ける。
お琴は触ったこともない。
高砂より Can you celebrate?
こういう時代です。大げさじゃなくこんなもんでしょう。
和菓子も似たり寄ったり。
いつのまにか時代の流れや日々の暮らしからは少し離れてしまいました。
バレンタインのチョコは自分で作る。
お彼岸には婆ちゃんが作ったおはぎ食

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<和菓子の話 つきみてよ>

<和菓子の話 001>
最も敬愛する和菓子職人の一人、静岡県浜松市の巖邑堂内田さんが
9月に日本橋高島屋にお店をオープン(仮)された。工事の関係で本オープンは11月とのこと。

そのオープンに合わせて発表された新製品、
6種類の最中で月の満ち欠けを表現した「つきみてよ」
先日上京した際、早速購入させていただいた。
帰って箱を開けて、いい感じのパッケージをじっくり眺める。
お菓子の謂れを読む。
主張

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<ものづくりの話 恋のブンブンダラー>

<ものづくりの話 019>
焼酎ブームがあった。
バームクーヘンブームがあった。
ロールケーキブームがあった。
白い鯛焼きブームがあった。(一瞬で消えた)

流行りに乗らされるのは嫌いだ。
並んで買うとかやりたくない。という人間だ。

流行って終わるのは嫌だ。
ブームとして消費されたくないと思う。
流行ったこともないのに怯えてる滑稽な野郎だ。

シリーズ2(下記リンク)で書いた価値を高めるためには

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<ものづくりの話 悔しいですっ>

<ものづくりの話 018>
全国の実力派和菓子屋さんとデパートでイベントをやっている。
本和菓衆、ワカタク、松屋バレンタインなど結構派手にやらかしてる。
そこではイートインや実演販売もあり、大いに盛り上がりを見せる。

お客さんのリクエストを聞いて上生菓子を即興で作るのも好評だ。
中には出来上がったものを見て、お菓子に込められたメッセージを聞いて、涙を流すお客さんもいる。
1つのお菓子がその人の人

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<ものづくりの話 だから僕は歌うんだよ精一杯でかい声で>

<ものづくりの話 017>
音楽が好き。カバー曲が好き。
オリジナルをこんな風に解釈して、あんな風にアレンジして
その曲の魅力を広げてくれるのが楽しい。
オリジナルをもっと好きになれる。
インスタでkuu000999さんにジャクソンシスターズのミラクルズのオリジナルを教えてもらって感動したなあ〜
https://www.youtube.com/watch?v=loF_zd6Ij0k

すっげえ心に

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<ものづくりの話 にほんごであそぼ>

<ものづくりの話 016>
教育テレビの「にほんごであそぼ」が大好きだ。
子供が生まれるずっと前から好きで機会があれば観ている。

とっつきにくいとされている日本の古典文学や漢籍を
小さな子供にも親しみやすく、かと言って手加減せずに魅せている。
高校時代、古典の先生に暗唱しろと言われた名文たち。
させられるのが嫌であまり身につかなかった。その割には結構覚えているけどねw
それを自然に楽しく覚えられ

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<ものづくりの話 違いがわかる男>

<ものづくりの話 015>
コーヒー、お酒、これが一番うまいって決めるんじゃなくて
それぞれの個性を楽しむとか好みを見つけるとかいいなって思う。
自分はあんまり味の表現と味覚と記憶がリンクしなくて、
その時その時を楽しめばいいじゃんって思ってるけどw

マリアージュとかペアリングとかもそうで
あんまり細かいのは苦手で大雑把の方が好き。
まだまだ自分の味覚の解像度が低いだけとも言う。

それぞれの違

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<ものづくりの話 価値の転換>

<ものづくりの話 014>
20年前、失礼ながら焼酎は安酒のイメージだった。
いいちこと鏡月、そして俺とお前と大五郎〜しか知らなかった。
日本酒や洋酒に比べて低く見られてたのは間違いない。
それが焼酎ブームが来て森伊蔵などプレミアがつくまでのものになった。
居酒屋でも料亭でもきちんとそれなりのものとして品揃えしてある。
臭いと言って敬遠されていた匂いも味わいに変わったと思う。
酔っ払うためのお酒か

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<ものづくりの話 温泉合宿希望>

<ものづくりの話 013>
承前)本格的にやりたいことができたら、それを伝えることから仕事が始まる。
デザイナーてんてーの腰が上がらないことには仕事は進まないのだ。
それが面白い、やるだけの価値があると思ってくれたらシメたもの。
日程調整して、大阪の事務所に行って、二人で缶詰なって
1泊2日の合宿であれこれやりながら決めていく。
最初に上げたデザイン案からこんなに変わるのかってくらい
二転三転、七

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