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この秋のプレイリスト 4【群青 スピッツ】

真っ青な、海がみたい。

いい加減暑さから解放されてきて、涼しげな風も感じられるようになってはきたものの、日中はまだまだ暑い日もある。
衣替えもしなくちゃとか考えている間に、冬が来てしまいそうだ。

今年の夏は海に行かなかった。
というか、流石に行けるコンディションなどではなかった。術後の痛みは10月になった今、ようやく意識せず身体を動かせるくらいになった。それでもまだまだ、傷口がピリッとすることはざらだ。

福岡にいたときはすぐそこに海があって。
ふとした時に海を見にいった。
喜び、悲しみ、怒りと共に砂浜に座って。
そして時には、からっぽで。

夏は人が多いけど、海開き前なんかは地元の人が散歩するくらいで、本当に人がいなくって。
自分だけで砂浜を独占できて。
楽しいだけじゃない、色んな思い出もあるここの海。始まりと終わりの場所、楽しい場所。怖い場所。そしてまた始める決意を残した場所。

一時は見たくもなかったこともあるけど、結局はその場所に座っていた。

「どれほど遠いのか 今すぐ海を見たいのだ
明日とか未来のこと 好きになりたいな。
少しでも」

いつかの秋に初めて耳にした歌、スピッツの群青。
いつの時期にリリースされた歌で、どのアルバムに入ってるとかわからないけど、僕にとっては秋の歌。
爽やかな、スピッツの曲だぁとすぐにわかるようなメロディに、細かいギミックがたくさん含まれていて、聴けば聴くほど胸がじんわり暖かくなる。
群青色の海に、全てを委ねて。
もやもやした、鬱屈とした感情も、落胆も諦めも、海が全てを包み込んでくれる。
潮で揉まれて、こころの老廃物が流れ落ちて、どこかまた希望を抱けるようなそんな歌。
あの秋もそんな秋だった。

やっぱり晴れた日に、海でも眺めにいこうとしよう。


⭐︎今日の一曲⭐︎
スピッツ - 群青

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