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むかしの旅客機にあって今ないものとは?

Q:むかしの旅客機(大量輸送のジャンボジェット機時代)にあって、今の旅客機にないもの、なーんだ?

とるにたらないクエスチョンではございますが、主観でかかせていただきますと・・・。

以下の文章はかつて航空会社に勤務していたイチCAのむかしばなしです。
もしかしたら、まっとうにはたらいていらっしゃる現役のCAの方々や、諸先輩、あるいは飛行機マニアの方からはご指摘もあろうかと思いますが、お気づきの際は、お手数ですがコメントいただけますと幸いです。

冒頭のクエスチョンですが、こたえは

A:ネームプレート

です。

乗務の際、飛行機に乗ってまずすることは、各自のネームプレートを飛行機の前から2番目のドアから入って正面の壁にいれることでした。
壁には人数分のネームプレートを差し込む枠があり、THE日本企業と思われる慣習、上位職の人から上にネームプレートをいれていきます。
自分が上から何番目かよりは下から数えて何番目か、そこを間違えずに入れるのが大事なことでした。
そこに上下関係を出すっていまから思うと不思議な慣習だと思っていましたが、必ずチェックしていらっしゃるお客様もいらしたので、必要な情報だったのかなと、

なぜ、そんなことを思い出したかというと、先日名刺交換の話をしたときに、相手の名刺よりも低い位置から自分の名刺を出すという所作が、謙虚な印象を与えると言われているけれど、心からそう思っているのか?という疑問からです。名刺交換の所作って、わたしは正直めんどうくさいと思ってしまうのですが、それがビジネス以前の問題だと言われれば疑問を持たずにサラーっとできるようになるのがいいのかもしれないと考えています。

ただネームプレートの場合、一度差し込むと入れ替えるのが本当にやっかいでそれ以外のやらなきゃいけないことがたくさんあるので間違えたくないという思いが先立っていました。ホントは上位職の人が率先して入れてくれると下位職の人間はラクなんですけどね。名刺の場合は上位職からですものね。

かつては名刺も各CAに支給されていました。渡すことはめったにないまでも、ゼロではなかったのと、そこには所属先の代表番号が記されていたので所属先が変わるたびに新しい名刺が支給され、名字が変われば新しいのが支給され、そこに電話をかけてくる人もいたことを思い出しました。

ネームプレートの役割は、家でいうところの表札ですが、昨今マンションでも表札を掲げないことは珍しくないし、あってもなくてもいいものなのかなと思います。

ネームプレートは今や過去の産物であり、実はネームプレートを入れない飛行機に替わってから、大事にとってあります。過去にしがみつかない生き方をしようと思いつつ、忘れたくない思い出もあり大切にとってあります。とはいえ棺桶に入れてほしいかといわれるとそこまででもないので処分に困るところです。

ついでに申し上げると、今は名刺の支給もなくなっている、と記憶しています。
乗務員以外の職種の方は持っていると思いますが、CAは会社から支給されずとも、バンコクなどで御用達のお名前グッズ専門店でオリジナルの名刺を作ったり、自分で作ったりする人もいます。

あれから経営上、むだを省いてだいぶいろんなことがスリムにスマートになりました。大量輸送だった時代から、よりエコに、よりピンポイントで運行する方向に時代が変わりました。なのでネームプレートは時代の流れを考えても不要なのかな。

いま私が考えているのは自己紹介です。名刺代わりにと本を書きましたが、あくまでも過去の記録でしかないので、初めてお会いする人に、伝わるような自己紹介を考えています。

To be continued・・・


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